台湾の人気観光地、九份(Jiufen)。
九份は年々観光客が増え続けており、メイン通りの「九份老街」は路地が狭いためにお昼過ぎから大混雑しています。
とりわけ、ツアー客が集中して訪れる「夜の17時〜19時頃のピーク時」は身動きが取れないほどです。
ツアー参加の観光客がバスで一斉に台北へと戻るのは20時前後。
台北へ向かうバスに揺られながら、ふと思うことでしょう。
「観光客が一斉に帰った後の九份ってどんな雰囲気なのだろう?」
今回、夜の九份を撮影すべく九份に三泊宿泊し、観光客がいなくなった後の九份を撮影してみました。
九份の台北発夜のツアーや九份での宿泊を検討されている方、ぜひご覧ください。
夜の九份を徘徊する
夜の20時30分。
こちらは九份の観光地の中でも最も有名な「階段」です。
スタジオジブリの映画『千と千尋の神隠しの舞台』と噂されており、湯婆婆のモデルになったとかなっていないとかされている茶藝館「阿妹茶樓」の前。
写真では階段の下に2人の影が確認できます。
人がまったくいないわけではありませんが、わずか1時間前の喧騒を考えると嘘のような静けさです。
築100年超、九份で最初の茶藝館である「九份茶坊」の前。
ちょうどお店の方が入り口前を戸締りしているタイミング。
目の前の通りには誰もいません。
階段の下の「昇平戯院」の前に車が停車しており、ランタンがガラス面が反射した変わった絵も撮れました。
21時になるとランタンの灯りが次々と消灯されます。
ランタンの光が消えると大きく表情が変わってしまいますね。
ランタンの灯りがある夜の九份の写真を撮影するなら、「19時30分〜21時」の時間帯がベストだと思います。
ランタンの光が消えた階段の下。
映画『非常城市』の看板も、より物寂しげに感じます。
階段の上へ上り、再び九份老街の通りへ。
上には犬の影。
この後階段を駆けおりてきて、少しビビりました。
日中は「烏龍茶!美味しい!マシッソヨ!」と、あらゆる角度からお姉さんの賑やかな掛け声が聴こえてきたあの曲がり角も、あの坂道も…シャッターがおろされ、不気味なほどに静かです。
さて、そろそろ九份老街の入り口付近に戻ろうかというタイミングで、猫を発見。
お昼過ぎから夜にかけては観光客ががたくさんいて落ち着かない九份老街。
夜間は猫も安心してお散歩できるほどに静かです。
おわりに
本文の繰り返しになりますが、ランタンの灯りがある夜の九份の写真を撮影するなら、「19時30分〜21時」の時間帯がベストだと思います。
もし「台北から九份へのツアー」に参加する場合であれば、できるだけ帰りの集合が遅い時間(集合20時とか)のツアーを予約しておくと、人がまばらで(カオシックではない)夜の九份の美しい情景を撮影できると思います。
ちなみに、記事冒頭で「九份に三泊」と書きましたが、ほとんど大雨が降っていたため、撮影には苦戦を強いられました。
九份周辺は雨が多く、九份茶館の店員さんに「九份の天気が一番晴れる時期はいつですか?」と訊いたところ「常に雨ダヨ」という返事が返ってきたほど。
本気で九份の夜景を撮影するなら、余裕を持って九份に長く滞在するか、あるいは山麓の瑞芳(ルイファン)に宿を取り、天候を見計らって九份に撮影を訪れるのもよいかもしれません。