伊豆大島 三原山登山〜裏砂漠コース|Miharayama

伊豆大島 三原山山頂

東京都の離島、伊豆大島。伊豆大島は東京都心からは南南西に約100キロ、伊豆半島からは約25キロ離れています。島の中央部には活火山の三原山火口があり、三原山の周囲がトレッキングコースになっています。

今回は、伊豆大島の三原山登山に行ってきました。ここでは、三原山トレッキングで撮影した写真を交えて三原山の登山コース(早見表)、見どころ、アクセス方法など旅行記としてご紹介します。

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伊豆大島 三原山

東京都の離島、伊豆大島の中心部にある三原山は高さ758メートルの活火山です。何万年も昔、元は3つに分かれていた島がたびたび火山を繰り返して1つの島となり、1777年の大噴火で三原山が誕生したそうです。

過去100年では36年周期で噴火を起こしており、直近では1986年に大規模な噴火が発生。約1ヶ月の間、全島民避難となっています。

現在の三原山は周辺にトレッキングコースが整備されており、火山口や国土地理院の地図において日本で唯一砂漠とされている「裏砂漠」を鑑賞できる観光スポットになっています。

今回は、ススキが揺れるシーズンの秋。人も少なく荒廃感を楽しめるであろう11月に訪れてみました。

伊豆大島のアクセス方法は、東京の場合、竹芝からフェリー・調布から航空機。久里浜、館山、熱海、下田、伊東からフェリーがあります。

東京から大島までのフェリー乗船記はこちら

三原山のコース・登山ルートマップ

三原山のコース・登山ルートのマップは、実にややこしい!というのも、三原山の登山コースについては国(国立公園)や民間ホテル(大島温泉ホテル)、一般社団法人(伊豆大島ジオパーク)でそれぞれ異なった呼称をしているためです。

ここでは、現地に看板設置されている国立公園のルート呼称と、Googleで「三原山 登山コース」と検索すると一番目に出てくる大島温泉ホテルのルート呼称、伊豆大島ジオパークのルート呼称の早見表をまとめます。

三原山ルートマップ

▼ 三原山ハイキングコース早見表 ▼

所要時間上り(下り) 国立公園の呼称 大島温泉の呼称 ジオパークの呼称
60分(45分) 周回乗馬コース 表砂漠 表砂漠
45分(30分) 山頂遊歩道 山頂遊歩道 山頂遊歩道
60分 火口一周 火口一周 火口一周
10分 火口見学道 (呼称なし) (呼称なし)
90分(60分) 裏砂漠 温泉 裏砂漠
150分(90分) (呼称なし) テキサス テキサス
不明 (呼称なし) 大砂漠 (呼称なし)

三原山は年齢問わず楽しめるハイキングコースだからこそ、コース名称がトリプルスタンダードになっているのはできれば直してほしいところです。

三原山登山口までの行き方・アクセス

三原山の主な登山口は2ヶ所。

  • 三原山頂口(表砂漠 or 山頂遊歩道)
  • 大島温泉ホテル(裏砂漠)

上記2ヶ所については大島のフェリーターミナル岡田港・元町港から直通の路線バス(大島バス)「三原山ライン」が出ているので、港からバスで向かうのが一般的なアクセス方法です。大島バスの時刻表・運賃・路線図は公式サイトで確認できます。

http://www.oshima-bus.com/rosen-bus.html

今回は、東京竹芝フェリーターミナルから大型客船の深夜便に乗り、早朝に大島港に到着。早朝便の場合、早朝便の入港に合わせて各方面の接続バスが出ており、大島温泉ホテルまで行けます。

岡田港→大島温泉ホテルのバス料金は650円。なお、早朝便の入港に合わせたバスの場合、三原山頂口行きはないので、注意が必要。また、5:55に入港後、6:05には接続バスが出発しますので、入港したらすぐにバス乗り場へ向かいましょう。

裏砂漠コース

今回のスタート地点は、大島温泉ホテルから三原山山頂で結ぶルート、裏砂漠コース(別名温泉コース)を歩きます。

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大島温泉ホテルの周辺は標高500メートル。朝陽が差し込み、山肌を赤く染めています。

早朝の三原山

大島温泉ホテルから三原山山頂を望む。山肌に白く見えるのは、すべてススキ。

伊豆大島の秋のススキ

時刻は6時半過ぎ。さすがに朝は冷え込んでいるため、水分を吸い込んで重みを感じているススキの穂先には朝露が見えます。

img_4768c img_4771c 伊豆大島の鎧端樹海

裏砂漠ルートの入り口には、1777年の噴火で流れ出した溶岩の上に苔や植物が生い茂っており、独特の景観・雰囲気を楽しめます。東京都のミニ樹海、名称は鎧端樹海(よろいばたじゅかい)です。

噴火後流れ出した溶岩の温度は1,100℃。その溶岩が空気に触れることで表面だけ徐々に固くなり、溶岩の表面に湯葉のような膜ができることで凸凹するようです(ブラタモリの富士樹海編で得た知識)。

img_4788c img_4795c 伊豆大島の溶岩 伊豆大島の秋の三原山

鎧端樹海を抜けたあたりから一気に視界が開け、あたりにはススキに加えてゴツゴツとした溶岩が現れる溶岩流地帯へ。

周囲を見渡すと見えるのはススキとハチジョウイタドリ、溶岩だけ。まるで異星に来たのか?と思わせるほどの、外界と切り離された孤立感・孤独感を味わえます。これが三原山ならではの楽しみ方か。

裏砂漠から見える大島温泉ホテル

振り返った先にある、スタート地点の大島温泉ホテル。

伊豆大島の溶岩流地帯

溶岩とススキが醸し出す、見事な荒廃感。

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大島温泉ホテルからスタートした裏砂漠コースを写真を撮影しながら歩き、火口一周コースまでたどり着くのに、タイム通り「上りで90分」でした。

三原山火口一周コース

今回は火口一周コースを反時計回りに行くことにします。右手に見えるのは静岡県の天城山方面の山脈。

三原神社

伊豆大島の三原神社から見える富士山 伊豆大島 三原鳥居と富士山

山頂遊歩道ルートの頂上付近にある、三原神社前大鳥居。そして富士山。

三原山を登っている最中、自分が現在登っているのが東京都あるいは日本…(さては地球?)ということを忘れかける瞬間があります。

歴史上、かつて伊豆大島には流刑に流された人々もいますが、その当時流刑された人であれ現在この三原山を登る観光客であれ、この富士山を見れば「日本にいる」ということを改めて一瞬で認識できます。

伊豆大島の三原神社

先ほどの鳥居からもう一段下がった場所にある、三原神社の神殿と鳥居。

三原神社は伊豆大島の記録によれば、三原神社は1789年には鎮座されていたとされる神社です。1910年〜1923年、1950年〜1953年、そして全島民避難のあった1986年の大噴火において溶岩流ギリギリの場所で退けているため、「御神火」の神社として現在も祀られています。

現地に行くと、神殿を避けて両脇で溶岩が止まっているため、感嘆すること間違いなしです。

三原山の溶岩アグルチネート

大鳥居の上には、溶岩のしぶき・破片が積み重なった溶岩のアグルチネート。火口の縁で留まっていますが、もし縁で止まらずに落ちていたら、三原神社の神殿はなくなっていたかもしれません。

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ゴジラ岩

伊豆大島のゴジラ岩

溶岩流が固まってできたゴジラ岩も、アグルチネートのひとつ。1984年に公開された映画「ゴジラ」では三原山火口にゴジラを誘導していくシーンがあり、翌々年の1986年に大噴火でゴジラ岩が形成されたという。

火口展望台

伊豆大島 三原山の展望施設 img_4937c

三原神社・溶岩のアグルチネートの南側には展望施設があり、展望台とトイレがあります。屋上からは360℃のパノラマビューを楽しめます。

img_4948c img_4951c 伊豆大島から見た富士山

火口展望台の屋上は、三原山の中で最も美しい富士山を観れる場所です。雲海の向こう側、富士山の手前にある山の麓には御殿場の街も見えます。

さらに左手奥に微かに見える、雪が積もっている山は南アルプス。右手から日本2位の高さを誇る北岳、そして間ノ岳か?

三原山 山頂遊歩道

北西側には三原山頂口と、三原山頂口から続く舗装道、山頂遊歩道。

三原山 表砂漠ルート

西側には砂道の表砂漠ルートも確認できます。

伊豆大島 三原山からのパノラマ写真

※クリックで拡大します

コンデジでパノラマ画像も撮影してみました。

下田の南側で伊豆半島が終わるはずなので、その左側に微かに見える山々は、紀伊半島(三重、奈良、和歌山)?かなり遠くまで見えます。

火口西展望所

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火口展望台から火口西展望所まではアスファルト舗装の道を辿って10分。

火口展望台からの三原山火口

三原山の火口。60階建てのビルがそのまま入るほど深いと言われています。池袋のサンシャイン60の高さが226メートルなので、中に落ちたら226メートルを真っ逆さまということですね。

ちなみに昭和1933年、三原山火口に飛び降り自殺した2人に立ち会っていた女性が世間でクローズアップされたことから三原山は一時期自殺の名所となり、1933年には944名が三原山火口に身を投じて亡くなっているようです。

火口一周

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火口一周のお鉢巡りをスタート。

火山観測機器

火口の周辺には、火山観測機器が設置されており、GPSによって地面の動きを観測しています。三原山の地下でもマグマが蓄えられており、年々数ミリ〜数センチの範囲で少しずつ動いているようです。

img_5001c 伊豆大島 三原山山頂

1951年〜1952年の噴火の際にできた三原新山から望む火口。三原山ので最も火口の深さを確認できる場所でもあります。思わず身がすくむ。

img_5017c 三原山 噴煙

火口の北東側では、山の内部から蒸気が漏れている様子も確認可能。

img_5022c 三原山 割れ目噴火

1986年の噴火時に起きた割れ目噴火の火口。大自然が作り上げた断崖絶壁におののくばかり…。

三原山の大砂漠

南東側に広がる三原山の裏砂漠を見おろす。登山ルートでいうと大砂漠コースの方面です。

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東側には、裏砂漠ルートと分岐するテキサスコース。

テキサスコース

伊豆大島 テキサスコース

下山のルートには、裏砂漠コースの途中にある分岐から大島公園(大島動物園)に抜けるテキサスコースを選んでみました、が…。

個人的な感想としてはテキサスコースはミスチョイスでした。何と言っても、景色に面白みがない。

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西部劇に登場する荒野。サボテンのひとつでもあればテキサスですが、あたりに見えるのはススキとハチジョウイタドリのみ。

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よほど人気がないコースなのか、休憩スペースも草だらけでした。

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さいごは森を一気に降りて、大島公園へ到着。裏砂漠コースの分岐点から大島公園まで下りで約1時間30分でした。

テキサスルートで下山した場合、大島公園動物園と椿博物館、そして岡田港・元町港行きのバス乗り場があるので、帰りのフェリー乗り場へのアクセスは悪くありません。

三原山登山の注意点

三原山登山の注意点…というと大げさですが、2点だけ気づいた点を残します。

  • 朝食と昼食は都内で購入しておいた方がよい
  • 靴はトレッキングシューズまたは登山靴

ひとつ目は、大島で朝食・昼食を購入できる場所はありません。竹芝を前日22:00出港後、翌早朝6:00に到着。ただし、6:05には大島温泉ホテル行きの接続バスが出発します。港には自動販売機がありますが、正直ペットボトルのお茶を購入する時間すら際どいです。

さらに、大島温泉ホテルで軽食を購入できると想定していたところ、「日によってやってる日とやってない日があるんですよー」との事でがっくり。朝食は7:00〜1,200円でビュッフェがあるようですが、時間がかなりタイトになりそうなので諦めました。竹芝フェリーターミナル近くにファミマがあるので、そこで買っておくとよいと思います。

加えて、「大して高さもないし大丈でしょ…」とたかをくくってウォーキングシューズで来てしまいましたが、裏砂漠とテキサスの下りが滑りやすく結構キツかったです。下りをアスファルト舗装の山頂遊歩道にするのであればスニーカーやウォーキングシューズでもいけるかもしれませんが、やはり最低でもトレッキングシューズは履いた方がいいですね。また、わたしの場合は狙って晴れの日を選択しましたが、予定が随分先で天気予報が分からない場合は防水仕様がベストでしょう。

まとめ

伊豆大島の三原山は、まるで火星に来たか?のような不思議な世界を体感でき、素晴らしい眺望が楽しめる。さらに東京からほぼ日帰りで来れる、なかなかいいスポットだと思います。

今回は前日夜22:00に東京竹芝フェリーターミナルを出発し、翌早朝6:00大島入港。お昼過ぎまで三原山トレッキング、14:35のジェット船で竹芝フェリーターミナルに16:40着という日帰り弾丸ツアー(0泊2日)を組んでみました。

わたしのように日帰り弾丸ツアーの場合は、「大島温泉ホテル→大島温泉ホテル」、または「大島温泉ホテル→山頂遊歩道 or 表砂漠→三原山頂口」というルートがよいと思います。

次もし来る機会があれば、大砂漠ルートにもチャレンジしてみたいですね。大砂漠ルートでドローンを飛ばしたらいい絵が撮れそうですね。

東京から伊豆大島までのフェリー乗船記(さるびあ丸)

2016.11.23

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