台湾の花蓮縣にある国家公園、太魯閣国家公園(Taroko National Park)を訪れました。
太魯閣国家公園 Taroko National Park
太魯閣国家公園(Taroko National Park)は台湾の東海岸・花蓮縣にある国家公園。
台湾の原住民「太魯閣族(Taroko Tribe)」が住んでいた地、タロコ。
大自然が長い年月をかけて造り上げた切り立つ絶壁が待っています。
タロコ渓谷のマップ
タロコ渓谷へバスで行く場合、台鉄「花蓮駅」から発着している1133A太魯閣線(Taroko Line)が便利です。
立霧渓(Liwu River)に沿うように見どころが点在しており、バス停留所は往路と復路でルートが異なります。
以下に1133A線の時刻表(画像)を掲載しています。
花蓮駅前の観光案内所で最新の情報をチェックいただけますと幸いです。
1133A線往路(花蓮駅→天祥)
- 台鉄花蓮駅 Hualien Station
- 七星潭 Qixingtan
- 台鉄新城駅 Xincheng Taroko Station
- 太魯閣牌樓 Taroko Arch
- 太魯閣ビジターセンター Tourist Information Center
- 砂卡礑 Shakadang
- 布洛湾 Mugua
- 燕子口 Yanzihkou
- 緑水 Lu Shui
- 天祥 Tianxiang
1133A線復路(天祥→花蓮駅)
- 天祥 Tianxiang
- 緑水 Lu Shui
- 燕子口 Yanzihkou
- 長春祠步道 Changchun Shrine
- 太魯閣ビジターセンター Tourist Information Center
- 太魯閣牌樓 Taroko Arch
- 台鉄新城駅 Xincheng Taroko Station
- 七星潭 Qixingtan
- 台鉄花蓮駅 Hualien Station
1133A線のバス本数は1日累計9本(往復ともに)。
丸一日時間があっても、すべてを周ることは不可能です。
タロコ渓谷を1日で周るルートプラン
今回は花蓮駅近くのゲストハウスにお世話になり、オーナーの方に「タロコ渓谷を1日で周るおすすめのルート」を教えていただきました。
現実には早朝から雨雲に行く手を阻まれたり、花蓮地震の影響で崩落している箇所があり見ることができなかったり、バスが遅れたり。
予定通りにはいきませんでしたが、当初予定していたルートは以下のルートです。
7:00〜7:41 | 花蓮駅→砂卡礑 |
約2時間 | 砂卡礑歩道 |
9:51〜10:13 | 砂卡礑→燕子口 |
約1時間 | 燕子口歩道 |
11:03〜11:15 | 燕子口→天祥 |
昼食 約1時間 | 天祥 |
約2時間30分 | 白楊歩道 |
14:10〜14:32 | 天祥→長春祠 |
約1時間 | 長春祠步道 |
15:22〜16:10 | 長春祠→花蓮駅 |
太魯閣牌樓 Taroko Arch
早朝から雨に見舞われたため、当初行く予定にはなかった太魯閣牌樓(Taroko Arch)へ。
1960年5月9日東西横貫公路が開通したのを記念して建てられた門です。
「ただ門が建っているだけなので降りない方がいいです」という先述のゲストハウスオーナーさんの言葉通り、門で記念撮影する以外に何もありません。
それを裏付けるかの如く、ここに立ち寄るのは観光バスで来るアジア人のみ。
「台湾の大自然を楽しむため」に来ている西洋人の方は、1人もいませんでした。
ツアーのルートに入っているならともかく、自力で来る場合は降りる必要なさそうです。
太平洋に注ぐ前の立霧渓の流れ。
砂卡礑歩道 Shakadang Trail
砂卡礑渓(Shakadang River)を沿う遊歩道、砂卡礑歩道(Shakadang Trail)。
Shakadangとはタロコ族の言葉で「臼歯」を指します。
タロコ族が臼歯を掘り当てたとしてこの名前が名付けられたそうです(Taroko Routeの冊子より)。
砂卡礑渓の水は、本線である立霧渓(Liwu River)を経由し、最終的に太平洋に注ぎます。
水の透明度が高く、ところどころに七星潭のビーチのような美しい青色を見ることができました。
燕子口歩道 Yanzihkou
立霧渓(Liwu River)の上流沿いにある燕子口歩道(Yanzihkou)。
「燕子口」はその漢字が示す通り、大自然が造り上げた「絶壁の中に燕が巣を作っていること」に由来しています。
燕子口歩道については「現地で感じる大自然の驚異・臨場感を写真だけで100%伝えることはほぼ不可能」という禁句をあえて申し上げたい。
「インディアンの横顔」に似た岩、Indian Chieftain’s Profile Rock。
吊り橋が左手に見えます。
右手に見える黄色いネットは景観を損ねており、なぜこんな場所にネットが…と思っていたら.
人が渡っているではないか、あちらも吊り橋ですか。
天祥 Tianxiang
1133A線の終着駅、天祥(Tianxiang)。
元は原住民によりタピトと呼ばれていましたが、光復後に南宋の宰相「文天祥」にちなんで天祥と改名されました。
天祥のバス停留所前にはランチを食べる場所があります。
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白楊歩道
天祥(Tianxiang)から車道を上っていくと崖の下に無数に現る柱。
柱の内側が車道になっています。
崖には今にも転げ落ちて来ると言わんばかりのネットが張り巡らされており、緊迫感が漂っています。
大自然と人間が造り上げたひとつの芸術に思わず萎縮してしまいます。
柱の中に山を通り抜ける白楊隧道。
恐らく、恐らくですが日本ではこのトンネル、アウトなのでは?と思うほどに暗い。
白楊隧道の先からは白楊歩道(Baiyang Trail)。
洞窟の中に落ちる滝「水簾洞(Shuiliandong)」と「白楊瀑布(Baiyang Falls)」があります。
しかし残念、水簾洞は地震の影響のためか鑑賞不可になっていました。
これは後日リベンジの機会を設けます。
タロコ渓谷の場所・行き方・アクセス
タロコ渓谷は花蓮市の中心部から約20km北にあります。
渓谷沿いを通るバス路線は1133Aの他に302、1126、1133、1141。
また、自力で行くのとは趣旨がズレますが、台湾のKKdayで英語のツアーを行っています。
1133A線のルートにない清水断崖に行ける点と、英語ではありますがガイドさんの解説を聞きながら歩けます。
今回たまたま砂卡礑歩道の途中でKKdayのツアー一行に遭遇。
英語ということもあり参加者はほぼ香港の方に見受けられます。
選択肢のひとつとしてどうぞ。
花蓮・太魯閣お任せ1日ツアー(混載車/英語ガイド)|KKday
おわりに
台湾はユネスコの加盟資格がないため、世界自然遺産・世界文化遺産ともに登録がありません。
「ひねくれている」と言われればそれまでですが、台湾の「世界遺産レベル」の自然遺産を実際を訪れ、その魅力を発信していきたい思いであります。
日本のガイドブックには載っていない、あるいは小さくしか紹介されていないスポットを今後も訪れていきます。
タロコ渓谷は花蓮を訪れたら訪れるべき。
素晴らしい大自然が今も息づく場所です。