マリオットポイントの使い方と貯め方について、個人の体験・具体例を交えて説明します。
マリオットポイントについて
マリオットポイントは、世界最大のホテルチェーン「Marriott International」の会員「Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)」のポイントプログラム。
マリオットポイントは、Marriott Bonvoy参加ホテルでの宿泊やレストランの利用、American Expressと提携するクレジットカード「Marriott Bonvoyアメックス」の決済で貯まります。
マリオットポイントの有効期限
マリオットポイントの有効期限は「24ヶ月(2年)」です。
ただし、ポイントの「獲得・交換」を直近24ヶ月以内に行っていれば、その獲得・交換した月を起算月として有効期限が延長されます。
例えば、Marriott Bonvoy参加ホテルでの宿泊・レストランの利用でのポイント獲得、ポイント宿泊やマイルへの交換、SPGアメックス決済によるポイント獲得をすれば、有効期限が延長されることになります。
SPGアメックス決済による獲得ポイントは「100円につき3ポイント」。
極論ですが、毎月SPGアメックスで「100円」でも決済すれば、半永久的にポイント有効期限を伸ばせます。
マリオットポイントの使い方
貯めたマリオットポイントは、主に以下の特典と交換できます。
- ポイントでホテルを予約
- 航空会社のマイルへ交換
ポイントでホテルを予約
貯めたマリオットポイントを利用して、Marriott Bonvoy参加ホテルの宿泊予約ができます。
ポイント宿泊に必要なポイント数は、以下の通り。
ポイント宿泊に必要なポイント数
必要なポイント数は、「ホテルのカテゴリー」「宿泊時期」の2つの要素によって決まります。
カテゴリー
1つめ、ホテルのカテゴリーについて。
マリオットボンヴォイの各ホテルには、Marriott Bonvoyが定めるホテルカテゴリー「1〜8」の数字が振り分けられています。
カテゴリーの数字が大きいほど宿泊料金が高いホテル、つまり高級ホテルです。
例えば、ザ リッツカールトン東京は「カテゴリー8」が振られています。
ホテルカテゴリーは、Marriott Bonvoy公式サイト・Marriott Bonvoy公式アプリにて確認できます。
補足として、ホテルのカテゴリーは「1年に1回変更」があります。
カテゴリー変更時期の目安は「毎年3月」です。
宿泊時期
2つめ、宿泊時期について。
オフピーク、スタンダード、ピークの3種類に分かれており、宿泊時期により必要なポイント数が異なります。
夏休みや年末年始はピークになるため、無料宿泊特典を利用する際に必要なポイント数が多くなります。
例えば、「カテゴリー8」ザ リッツカールトン東京にて無料宿泊特典を利用する場合。
オフピークであれば70,000ポイント、スタンダードであれば85,000ポイント、ピークであれば100,000ポイントが必要です。
4泊分のポイントで5連泊滞在
ポイント交換で同一ホテルを5連泊予約すると、1泊分(5泊目の宿泊)が無料になります。
ポイントセーバー PointsSaver™
ポイントセーバー(PointsSaver™)では、ポイント宿泊を割安で利用できます。
ポイントセーバーは各ホテルが独自に行う施策です。
ポイントセーバーの実施の有無を確認する場合、マリオットボンヴォイ公式サイトの「各ホテルの予約カレンダー」を表示します。
スマートフォンアプリ「Marriott Bonvoy」よりも、PC画面で閲覧した方がカレンダーの一覧表示が見やすいため、PCでのご確認を推奨します。
上の画像は、とあるカテゴリー5のホテル。
「ポイントセーバー」と記載のある日付が、ポイントセーバーの対象日となります。
上記画像のようにカレンダー表示する方法。
「ポイント/サーティフィケートを使う」のチェックボックスにチェック。
日付を「変更可能な日程(日程の変更可)」と選択し、希望する「月」を選びます。
ポイントによる滞在は宿泊実績(エリートナイトクレジット)にカウントされる
ポイント宿泊による滞在は、エリート会員資格の獲得(例:チタンエリート75泊/年、プラチナエリート50泊/年)のための宿泊実績「エリートナイトクレジット」にカウントされます。
航空会社のマイルへ交換
貯めたマリオットポイントを「航空会社のマイル」へ交換できます。
交換できるマイレージプログラムの代表例は、JAL、ANA、ユナイテッド航空、ブリティッシュエアウェイズ、デルタ航空など。
ポイントからマイルへの交換比率は、多くのマイレージプログラムにて「3Marriott Bonvoyポイント:1マイル」。
1日あたり「3,000〜240,000 Marriott Bonvoyポイント」移行可能です。
マリオットポイントからマイルへ移行する際、「60,000ポイント」をまとめて移行することで「追加のボーナスマイル」を受け取れます。
「60,000Marriott Bonvoyポイントをまとめてマイルに移行」すると「5,000マイルの追加ボーナス」が積算されます。
つまり「60,000Marriott Bovoyポイントを移行して25,000マイルに交換」できることになります。
上記の場合、Marriott Bonvoyポイントの1ポイントあたりの価値は「1Marriott Bonvoyポイントあたり0.4167マイル」という計算が成り立ちます。
ユナイテッド航空のマイレージプログラム「UNITED MileagePlus」では「3ポイント=1.1マイル」の比率で交換可能。
例によって「60,000ポイント」を移行するごとに「5,000マイル」のボーナス。
つまり、上記の場合、「60,000ポイント」をマイルへ移行することで総計「27,000マイル(22,000マイル+ボーナス5,000マイル)」がUNITED MileagePlusのマイル口座に入ります。
そのため、UNITED MilegePlusに限っては、Marriott Bonvoyポイントの1ポイントあたりの価値は「1Marriott Bonvoyポイントあたり0.45マイル」という計算が成り立ちます。
ユナイテッド航空はANAと同じ航空連合「スターアライアンス」に属しており、ユナイテッド航空のマイルでANAの国内線航空券の発券が可能。
ユナイテッド航空マイレージプラスは「マイルの有効期限が無期限」である点も魅力的です。
マリオットポイントをマイルへ交換する(SPGアメックスのポイント)
マリオットポイントの貯め方
Marriott Bonvoy参加ホテルの宿泊・レストランの利用で貯める
Marriott Bonvoyポイント獲得の支払い対象は、宿泊料金はもちろんのこと、レストラン・バーでのご飲食、ゴルフ、スパサービスも含まれます。
お支払い額「USD1」ごとに「10ポイント」を獲得(税金・サービス料除く)。
(例外:エレメント、レジデンス・イン、タウンプレース・スイートの各ホテルでは、対象となるホテルでのお支払額USD1ごとに5ポイント)
エリート会員資格でボーナスポイント付与
シルバーエリート以上のエリート会員資格を得ると、さらに「エリートボーナスポイント」を獲得できます。
- シルバーエリート:+10%ボーナス
- ゴールドエリート:+25%ボーナス
- プラチナエリート:+50%ボーナス
- チタンエリート:+75%ボーナス
- アンバサダーエリート:+75%ボーナス
宿泊なし・レストランのみの利用はエリートボーナスポイントが付与されない
補足として、客室に滞在していない会員に発生した料金に対しては、エリートボーナスポイントは加算されません(マリオットボンヴォイ会員規約 「2.1 参加施設における獲得機会」に記載)。
例えば、レストランのみのご利用の場合、エリートボーナスポイントを獲得できません。
宿泊あり・レストラン利用の場合、レストランのお支払いは「お部屋付け」に
ご宿泊の際にレストランをご利用された場合は、「宿泊料金とレストランのお支払いをまとめて決済」することで、エリートボーナスポイントを獲得できます。
要するに、レストランでのお支払いを「お部屋付け」にします。
ポイント宿泊(後述)の場合においても、滞在時のレストランでのお支払いを「お部屋付け」にすることで、エリートボーナスポイントを獲得できます。
上のホテルでは、宿泊滞在時のお支払いにより「1,031ポイント」を獲得。
当時はアンバサダーエリート会員資格だったため、エリートボーナスで+75%「773ポイント」を獲得。
ホテル滞在にてトータルで獲得したポイント数は「1,804ポイント」となりました。
Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカードの決済で貯める
先述の「Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカード」で決済をすると、「クレジットカード決済に対してのポイント」が貯まります。
ポイントの貯まり方は2通り。
- 通常のお買い物時の決済:100円につき3ポイント
- Marriott Bonvoyロイヤリティプログラム参加ホテルでの決済:100円につき6ポイント
通常の決済で100円につき3ポイント
Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカードによるカード決済で「100円につき3Marriott Bonvoyポイント」が貯まります。
Marriott Bonvoyロイヤルティプログラム参加ホテルの決済100円につき6ポイント
Marriott Bonvoyの参加ホテルにおける宿泊料金、レストラン・バーのご飲食代金については、Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカードによる決済で「100円につき6Marriott Bonvoyポイント」が貯まります。
Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカード決済で貯まるポイントは、先般記載した「宿泊・レストラン利用で貯まるポイント」、「エリート会員資格のエリートボーナスポイント」とは「別」です。
つまり、例えば「Marriott Bonvoyロイヤリティプログラム参加ホテル」のご宿泊の際に、「Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカード」で決済を行うと、「宿泊・レストラン利用で貯まるポイント」「エリート会員資格のボーナスポイント」「Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカード」のポイントが貯まります。
キャッシュバックサイトで貯める
アメリカのキャッシュバックサイト「TopCashback」では、ご予約金額に応じた「USDのキャッシュバック」を受け取ることもできます。
USDの受け取りになるため、厳密には「Marriott Bonvoyポイントを貯める」本項目の主旨からは外れるものの、他のホテル宿泊予約サイトでも利用できるため登録しておいても良いでしょう。
キャッシュバック率は通常3%。
ダブルキャッシュバック実施時は6%になります。
TopCashbackの使い方。ホテル予約・ポイント購入・海外通販でキャッシュバック
Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカードの紹介で貯める
アメリカンエキスプレスカードには紹介制度があり、Marriott Bonvoyアメックス プレミアムカードのお友達紹介1件につき「40,000ポイント」が紹介者に付与されます。
マリオットポイントの価値について
マリオットポイントの価値を計る際には、さまざまな尺度を活用できます。
ポイント宿泊から計算
「ポイント宿泊の必要ポイント数」と「キャッシュでのお支払いでの宿泊料金」を比較することで、1ポイントあたりの価値を算出できます。
結論としては、「キャッシュでのお支払い時の宿泊料金が高いホテル」ほど、1ポイントあたりの価値は高くなります。
ホテル、客室タイプ、宿泊時期により変動するため、一律に価値を割り出すことはできません。
つまり、都度計算が必要です。
例えば、カテゴリー3のフェアフィールドバイマリオット札幌とカテゴリー8の翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル京都を比較。
(スマホ スクロール可) | 日程 | 客室 | ポイント宿泊 ポイント宿泊:スタンダード日 |
キャッシュ支払い 会員料金フレキシブル |
1ポイントあたりの価値 |
フェアフィールド倍マリオット札幌 カテゴリー3 |
2021年 6/1(火) 〜6/2(水) |
ツインベッドルーム | 17,500 ポイント |
10,672円 | 0.606円 |
翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都 カテゴリー8 |
2021年 6/1(火) 〜6/2(水) |
月の音, 客室, 1 キング, マウンテンビュー, 中層階, バルコニー | 85,000 ポイント |
93,080円 | 1.095円 |
上記条件の場合、フェアフィールドバイマリオット札幌にポイント宿泊した場合、1ポイントあたりの価値は0.606円。
一方、翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル京都にポイント宿泊した場合、1ポイントあたりの価値は1.095円となります。
交換先マイルから計算
「60,000Marriott Bonvoyポイントをまとめてマイルに移行」すると「5,000マイルの追加ボーナス」が積算。
「60,000Marriott Bovboyポイントを移行して25,000マイルに交換」することになります。
上記の場合、「1Marriott Bonvoyポイントあたり0.4167マイル」。
マイルの価値は、一般的に「1マイル=2円」と言われています。
つまり、交換先マイルから円換算した場合には「1Marriott Bonvoyポイントあたり0.8334円」。
The Points Guy
アメリカのウェブサイト「The Points Guy(TPG)」の試算によれば、「1Marriott Bonvoyポイントあたり0.8セント(為替レートUSD1.00=110円の場合、88円)」。
thepointsguy.com/guide/monthly-valuations/
マリオットポイントを購入する
マリオットポイントは購入もできます。
詳しくは「マリオットポイントの購入方法とキャンペーン時の比較」をご覧ください。