ヨーロッパ大陸で最も高い位置にある展望台ユングフラウヨッホ。
標高2,061mのクライネシャイデックから3,454mのユングフラウヨッホまでを結ぶユングフラウ鉄道(Jungfraubahn)に乗車しました。
その高低差1,300m以上の山岳鉄道です。
ユングフラウ鉄道 Jungfraubahn
ユングフラウ鉄道(Jungfraubahn)はヴェンゲルンアルプ鉄道のクライネシャイデック(Kleine Scheidegg)からヨーロッパで最も高い位置にある展望台ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)までを結ぶ長さ9.3km、高低差1,393mの山岳鉄道。
敷設工事は16年(1896年〜1912年)の歳月を要し、1912年に開業。
9.3kmの区間のほとんどがトンネル内のため、主な見どころは「クライネシャイデック駅から見上げるユングフラウ三山」「クライネシャイデック出発後のカーブ」「氷河」です。
ユングフラウ鉄道の路線図
ユングフラウ鉄道の駅は全5駅。
麓の「Kleine Scheidegg」から頂上の「Jungfraujoch」まで片道の所要時間は約36分です。
ユングフラウ鉄道のチケット料金
One way 片道 |
Return 往復 |
|
Kleine Scheidegg | – | – |
Eigergletscher | CHF7.00 | CHF14.00 |
Eigerwand | CHF22.00 | CHF44.00 |
Eismeer | CHF34.00 | CHF68.00 |
Jungfraujoch | CHF51.00 | CHF102.00 |
ユングフラウ鉄道で「クライネシャイデックから最頂部のユングフラウヨッホを往復」する場合、チケットの料金は1人あたりCHF102.00。
「スイストラベルパス」を提示すると25%割引、「スイスハーフフェアカード」を提示すると50%の割引を受けられます。
詳しくは「スイスの鉄道パスまとめ スイストラベルパスとスイスハーフフェアカードの比較」をどうぞ。
スイスの鉄道パス(トラベルパス ハーフフェアカード)の比較まとめ
ユングフラウ鉄道の乗車記・写真集
今回は「グルント → メンリヒェン」をロープウェイ、「メンリヒェン → クライネシャイデック」をトレッキングで移動し、ユングフラウ鉄道に乗ってユングフラウヨッホへ移動する計画を立てました。
メンリッヘンからクライネシャイデックのハイキングコースPanorama Trail(スイス)
クライネシャイデック駅
メンリヒェンからのトレッキングを経てユングフラウ駅に到着。
小さなチケット売り場でユングフラウ鉄道の切符を購入。
先述の通り、スイスの鉄道パスを持っていると割引が効くので提示をお忘れなく!
チケット購入時にもらえるユングフラウ鉄道の乗車記念パスポート。
解説はすべて日本語対応しており、ユングフラウ鉄道の建設計画やアイガー北壁の悲劇、ユングフラウユッホ展望台の見どころについての記載があります。
ユングフラウ鉄道の後半は真っ暗なトンネル内なので、そのタイミングで目を通しておくとよいかもしれません。
窓はゴルナーグラート鉄道同様に上げ下げ式の窓でした。
場所によっては開閉できない場所もあります。
遥か上に見えるユングフラウヨッホを目指し出発したユングフラウ鉄道。
左がアイガー(3,970m、Eiger)、右がメンヒ(4,107m、Mönch)。
アイガーを横目にしてしばらくするとクライネシャイデックの次の駅となるアイガーグレッチャー駅(Eigergletscher)に到着。
この駅の近くには駅の名となっているアイガーグレッチャーという氷河が見れるそうです。
お時間に余裕がある方は「クライネシャイデックからアイガーグレッチャーまでハイキング」するのもよさそうですね。
さて、アイガーグレッチャー駅から先は、どこを走っているのかも把握できないようなトンネルが延々と続きます。
アイスメーアの氷河
ドイツ語で「氷の海」を意味するアイスメーア駅へ。
アイスメーア駅には氷河を眺められる展望台があり、列車が5分程停車する間に氷河を鑑賞できます。
落ちたら遥か下まで真っ逆さまという…。
氷河の裂け目クレバス。
氷河の上を見上げるとそびえる山はシュレックホルン(4,078m、Schreckhorn)。
列車の出発アナウンスが流れ、急ぎ足で車内へ戻ります。
再度トンネルを走り出した列車は、数分経て終点のユングフラウユッホに到着です。
ユングフラウユッホ展望台の写真は別の記事でご紹介します。
ユングフラウユッホ → クライネシャイデック
ユングフラウヨッホからクライネシャイデック行きの列車は終電。
アイガーグレッチャーからクライネシャイデックまでの地上の走行区間、クライネシャイデック駅に到着後の景色がとても幻想的でした。
白い霧に包まれる乙女、ユングフラウ。
乙女を見守るかのような修道士メンヒ。
山肌が朱く染まり出したその姿は、こちらに微笑んでいるかのように見えます。
カーブの先に見える、西日に照らされたユングフラウ鉄道の列車の赤が美しい。
沈む夕日と山の合間から放たれる天使の梯子。
メンリヒェンからクライネシャイデックまでのハイキングの区間で見た逆光の姿とは違い、夕日に染まる山もとても美しい。
ヴェルゲンアルプ鉄道に乗り換え。
この線路の先を進むとグリンデルワルトの町です。
影になったグリンデルワルトの町を見おろして。
早くグリンデルワルトに戻りたいような、戻りたくないような。
日の影が少しずつ移動して表情が変わる山麓の景色はいつまでも見ていられます。