富良野を舞台にしたTVドラマ『北の国から』で、黒板一家の住まいがあった麓郷の森(Rokugo no Mori)を訪れました。
麓郷の森 Rokugo no Mori
富良野を舞台にしたTVドラマ『北の国から』にて、黒板家の住まいがあった麓郷の森(Rokugo no Mori)に訪問。
麓郷の森は、東京から富良野にやってきた黒板家(五郎・純・螢)が居を構えた森です。
中畑木材や麓郷バス停がある富良野市麓郷の集落から、直線距離にして約2km北東側にあります。
「最初の家」と呼ばれる家は、開拓民だった五郎の両親の時代に建てられ、幼少期の五郎が住んでいました。
それから数十年の時を経て、電気も上下水道も接続しておらず屋根も吹っ飛んだ掘っ建て小屋に、黒板一家が移り住みます。
(最初の家は、五郎の石の家の敷地内に移築されています)。
麓郷の森に保存されているのは、丸太小屋(2番目の家)と、3番目の家です。
丸太小屋 Goro’s Log Cabin
全24話の『北の国から』の終盤にて、五郎が中畑をはじめとする仲間たちとともに作り上げた、丸太小屋(Goro’s Log Cabin)。
風が吹けば飛びそうな掘っ建て小屋と比較すれば、耐震性・断熱性ともに上がり、住環境は格段に良くなっています。
ひっそりとした室内。
はじめて訪れた場所なのに、どこか懐かしい。
『北の国から』シリーズを全話見ている方には釈迦に説法かもしれませんが、麓郷の現地にいると「はて、この家はなんだったか」と、遠い記憶の回廊を彷徨っている方も見受けられますので、ここで軽く振り返ります。
この丸太小屋は『北の国から ’84夏』で、純の火の不始末により大火事の憂き目にあいます。
しかし、燃えてなくなったはずの室内に、今、いる。
どころか、目の前には出火元になったストーブがあります。
冬の暗闇の中で乾いた空気を切り裂くようにごうごうと燃えていたあの丸太の家は、「燃やすためだけに組まれたドラマのセット」だったのです。
ボケた沢田松吉の爺さんを説得するものの、失敗に終わる。
正吉が遊んでいた花札を五郎が雪の中に放り投げる。
あの場面があったのも、この丸太小屋です。
3番目の家 Goro’s Third House
丸太小屋が燃えた後に、黒板一家が移り住んだ3番目の家(Goro’s Third House)。
最初の家を彷彿とさせる、掘っ建て小屋です。
『北の国から ’87初恋』で、電化製品を分解しては新しいモノをつくる才能が開花した純、愛称「ペンチ」が自作した風力発電が屋根の上に乗っています。
今にも崩れ落ちそうな、小屋裏へつづく階段。
階段の先を見上げると、正吉が純に放ったセリフが蘇ります。
「相変わらずお前は汚ぇ野郎だな」
火の不始末の直接の原因ではないのに、自分のせいであると告白した正吉。
それとは逆に、嘘をついた純。
心にグサグサ突き刺さる。
そして、夜分遅い時間に家族で訪れたラーメン屋の名場面。
いくらAIで物語が作れるとしても、あのシーンだけはAIには作れない、と信じて疑わない。
麓郷の森の場所・行き方・アクセス
マップコード:550 830 071*00
五郎の石の家から車で2.6km、約10分。
拾ってきた家やがて町から車で2.0km、約3分。