富良野を舞台にしたTVドラマ『北の国から』で、五郎さんの住まいだった五郎の石の家(Goro’s Stone House)を訪れました。
五郎の石の家 Goro’s Stone House
富良野を舞台にしたTVドラマ『北の国から』のスペシャル『’92 帰郷』で、五郎が着工した「五郎の石の家(Goro’s Stone House)」。
五郎が当初描いた計画では、石を使用するのは建物の基礎とお風呂のみ。
柱・外壁には丸太を使うつもりでした。
しかし、東京に出た純がタマコを妊娠させてしまい、五郎は誠意を見せるために金をつくろうとして丸太をすべて売却。
五郎は、除礫作業で棄てられた石を使った家づくりを決意します(屋根はカラマツ)。
ドラマには登場しない余白を歩く時間。
駐車場から石の家へ続く林道です。
石の家の初お披露目は、『北の国から ’95秘密』のオープニングシーン。
建物の南西角にあるお風呂。
入浴する者と、薪をくべる者。
薪で沸かすお風呂は、ドラマのシリーズ全体でコミュニケーションの場として幾度と登場します。
直接顔を合わさないからこそ、お互いが胸に秘めたものを自然と打ち明かせる場になっているのです。
シュウ目線で見上げる。
採光用のFIX窓には、空き瓶を活用。
拾ってきた家やがて町に通ずるアイデアが、石の家でも随所に見られます。
壁には、シュウのおじいさんの形見、柱時計。
シュウから五郎さんへの贈り物です。
和気あいあいとした団欒の声が聴こえてきそうな、暖炉の前。
『北の国から』のあらゆる場面で登場する、北海道の地酒。
北の誉、男山、千歳鶴。
五郎さんが愛用しているジャンパーとうさぎ印白麦キャップ。
土産物店で販売しています。
南面のウッドテラス。
『北の国から ’98時代』では、重要な告白のシーンで登場しました。
なんとかその形を保とうとしているのは、炭焼き小屋。
五郎の最初の家 Goro’s First House
石の家から坂道を下ると、五郎の最初の家(Goro’s First House)があります。
最初の家は『北の国から』の第一話から登場。
麓郷の森の中にあった家を再現したものです。
富良野の開拓民だった五郎の両親が住んでいた開拓小屋。
野ざらしにされていた廃屋を、五郎は純と螢の手を借りながら改修。
当初は電気はおろか上水道もありませんでした。
純:「これがオレたちの住む家かよ!信じられんぜ!電気がなかったら暮らせませんよッ」
五郎:「そんなことないですよ」
純:「夜になったらどうするの!」
五郎:「夜になったら眠るンです」
純と螢の寝床だった屋根裏から、1Fを見おろす。
キッチン、と呼ぶには頼りない、流し台。
夕食の準備をする雪子おばさんの背中が、まぶたに浮かびます。
1km離れた沢からパイプを繋ぎに繋いで引っ張ってきた、上水道。
真冬の林道でスコップを放り投げて喜ぶシーンが蘇ります。
最初の家の周辺の藪には、雨傘になりそうな形の草が生えていました。
夕立のシーンや、夜間に原始ヶ原へと向かう凉子先生を見つけてしまい隠れるシーンで登場します。
石の家のチケット売り場で「出演者の方々のサインを撮影して良いか」訊いたところ、快諾いただいたうえ、心温まるエピソードも伺うことができました。
「吉岡さんの新しいサインがありますよ」
2021年3月24日、黒板五郎を演じた田中邦衛さんが逝去。
その後、純を演じた吉岡秀隆さんは献花のために「五郎の石の家」に3回訪れたそうです。
五郎の石の家の場所・行き方・アクセス
マップコード:550 833 213*84
麓郷の森から車で2.6km、約10分。
拾ってきた家やがて町から車で3.6km、約4分。
麓郷展望台から車で2.4km、約5分。