ウィーンの南西にある世界遺産シェーンブルン宮殿（Schönbrunn Palace）へ。
女帝マリア テレジアの命により絢爛豪華に大改築された宮殿に、オーストリア・ハプスブルク家の繁栄の時代を垣間見ることができます。
シェーンブルン宮殿 Schloss Schönbrunn
17世紀後半、ウィーン。
かのフランス・ヴェルサイユ宮殿を凌ぐ規模の宮殿を建造するため、神聖ローマ帝国皇帝レオポルト1世の命により建築が始まったシェーンブルン宮殿（Schloss Schönbrunn）。
当初の計画は財政難のために頓挫したものの、皇后マリア テレジアの治世に絢爛豪華に大改築された宮殿です。
The 1st plan by Johann Bernhard Fischer von Erlach, created in 1688（Public Domain）
The 2nd plan by Johann Bernhard Fischer von Erlach, created in 1696（Public Domain）
Johann Bernhard Fischer von Erlachによるシェーンブルン宮殿の設計案。
1枚目：財政難で頓挫した第1案（1688年）
2枚目：マリア テレジア治世の時代に骨格となった第2案（1696年）
Schloss Schönbrunn（※Click to enlarge）
最大の見どころは全1441室ある宮殿内部（レジデンツ）。
オーディオガイドを聴きながら、皇帝フランツヨーゼフ1世の執務室、皇后エリザーベト（シシィ）の寝室、モーツァルトが女帝の前で初めて演奏を行った部屋、マリーアントワネットのサロン、ウィーンを占領した際に宿舎としたナポレオン ボナパルトの部屋…など、数多の物語がある豪華な部屋を見学します。
宮殿内部の所要時間は約2時間、内部の撮影はできません。
シェーンブルン宮殿の内部を見学後は、南側の庭園を練り歩きつつ、丘の上に建つグロリエッテを目指すことに。
庭園 Garten
ネプチューンの泉 Neptunbrunnen
宮殿とグロリエッテの中間にある噴水。
ギリシア神話のシーンが描かれており、中央に海神Neptunusと祈りを捧げる女神Thetis。
グロリエッテ Gloriette
1775年、マリア テレジア皇后の命により、シェーンブルン宮殿と庭園を見おろす位置に建設されたグロリエッテ（Gloriette）。
第二次世界大戦で破壊され、その後復元された彫刻と刻印。
「IOSEPHO II. AVGVSTO ET MARIA THERESIA AVGVSTA IMPERANTIB. ERECT. CIƆIƆCCLXXV.」
（1775年、皇帝ヨーゼフ2世と皇后マリアテレジアの時代に建設された）
ネオクラシック様式の建造物の中央には三連のガラス窓が見えます。
ここは皇帝フランツ ヨーゼフ1世の朝食会場と使われていた空間で、現在はカフェとしてオープン。
グロリエッテの屋上展望台へ（有料）。
陽が傾いたことによりグロリエッテの影が長く伸びていました。
Café Gloriette
グロリエッテの中にあるカフェ、Café Gloriette。
皇帝フランツ ヨーゼフ1世の朝食会場として使用された部屋を改装した、内装が豪華過ぎるカフェ。
メニューにオーストリアの国民的ジュース Almdudler（アルムドゥードラー）があったので注文してみました。
ハーブを抽出して炭酸を足した清涼飲料水。
上り坂を上がって乾ききった喉を、シュワっと潤してくれます。
皇帝フランツ ヨーゼフ1世が好んで食べたというパンケーキ、Kaiserschmarrn（カイザーシュマレン）。
元が皇帝の朝食部屋というだけあり、天井高を贅沢に使った明るく開放的な空間。
雰囲気がよく、料理も美味しいです。
（シーズンによっては混雑しているかもしれませんが）シェーンブルン宮殿を観光する際のプランに予め入れておいてもよいかもしれませんね。
シェーンブルン宮殿の場所・行き方・アクセス
ウィーン旧市街のカールスプラッツ駅（Karlsplatz U）からSchönbrunn駅まで地下鉄で直通約10分。
Schönbrunn駅からシェーンブルン宮殿まで徒歩7分。
