ラオスの世界遺産ルアンパバーンを象徴する寺院、ワットシェントーン(Wat Xiengthong)へ。
ワットシェントーン Wat Xiengthong
ワットシェントーン(Wat Xiengthong)は1559年から1560年にラーンサーン王朝のセーターティラート王(King Say Setthathirath)により建立された寺院。
寺院が建つ場所は、ルアンパバーンを流れるメコン川とその支流であるナムカン川の近く。
2つの川に挟まれるようにしてできた半島のような地形になっています。
ワットシェントーンは「ルアンパバーンで最も美しい寺院」のひとつで、シーサワンウォン王(Sisavang Vong)とそのご子息のサワーンワッタナー王(Savang Vatthana)の時代に特別に保護されていました(現地看板History of Wat Xiengthongの解説による)。
History of Wat Xiengthong(ワットシェントーンの歴史)
本堂
敷地の中央部にある、ワットシェントーンの本堂。
「ルアンパバーン様式」と言われる優美な曲線を描く屋根。
中央部にある3段の屋根を比べてみると、屋根の勾配がそれぞれの段ごとに異なっているのが分かります。
黒い壁に描かれた壁画。
本堂北側に設置された象の鼻。
上水道になっており、4月のピーマイ ラーオ(ラオスの正月)ではここから水が出るため多くの人が集まるそうです。
基礎の部分には、色鮮やかな青色のモザイクタイルが貼られていました。
マイトーン
本堂の北側(裏側)に描かれたモザイク壁画。
仏教の物語を描いた「マイトーン(黄金の木)」です。
レッドチャペル
本堂の南西にあるレッドチャペル(Red Chapel)。
レッドチャペル内部にある黒色の寝釈迦。
寺院を建立したラーンサーン王朝セーターティラート王の時代にまで遡る、貴重な仏像です。
レッドチャペルとその周囲にある祠の壁はマイトーン同様に赤く塗られ、その上にモザイクタイルの壁画が描かれています。
このモザイク画が作られたのは1957年ですが、ルアンパバーンの生活や文化をモザイク画を通して垣間見ることができ、興味深いです。
穏やかに踊る様子から悲惨な様子まで、さまざまなシーンが描かれています。
立像堂
本堂南側の祠、立像堂(Standin Budha Chapel)。
霊柩車庫
南東角にある建物は霊柩車庫(Royal Carriage House)。
壁に描かれた金色の装飾はワットシェントーンの敷地内でもひときわ目立ちます。
ルアンパバーン王でありラオス独立後の初代国王であるシーサワンウォン王(Sisavang Vong)の葬儀で使われた霊柩車が納められています。
ボートシェルター
毎年夏にナムカン川で開かれるボートレースのボートシェルター(Boat Shelter)。
鼓楼
敷地の北東側にはひっそりとある鼓楼(Drum Tower)。
僧坊
敷地南にある僧坊。
ワットシェントーンのチケット料金・入場料
ワットシェントーンの入場料は1人20,000キープ。
ワットシェントーンの場所・行き方・アクセス
ワットシェントーンまでは、ルアンパバーンの観光案内所から徒歩約18分。
ロイヤルパレスから徒歩12分。
おわりに
美しい曲線を描くルアンパバーン様式の屋根は必見です。
ルアンパバーンにある他の寺院よりも、ワットシェントーンの本堂は「奥行きがあり」「軒が深く」「屋根の勾配」が緩やか。
現地で実際に見てみると、ラオスの寺院で最も美しいという理由がよく分かる気がします。
ガラス細工の壁画も見逃せません。
ワットシェントーンの東側を流れるメコン川の支流には、乾季の時期だけ竹の橋が架かります。
寺院から徒歩5分ぐらいなので、あわせてご覧になってみるのもおすすめです。
渡るかどうかはあなた次第…(通行料がかかります)。
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