アルハンブラ宮殿の最西端にある、アルカサバ(Alcazaba)。
アルハンブラ宮殿の敷地内で最も眺望のよい旧軍事要塞を訪れます。
アルカサバ Alcazaba
グラナダ王国(The Emirates of Granada)のナスル朝。
13世紀、最初の王であるアルハマル(Al-Hamal、ムハンマド1世)がローマ時代の要塞の上に築いた要塞がアルカサバ(Alcazaba)です。
アルカサバはアルハンブラ宮殿の中で最も古い建築物。
東側にあるナスル宮殿が完成するまでは王の住居として使われ、ナスル宮殿の完成後は軍事要塞となります。
1810年のナポレオン進軍時に破壊された後、長期間放置されていたため荒廃。
現在の姿は20世紀に修復されたものです。
オメナッヘの塔・ケブラーダの塔・クーボの塔 Torres
まず目の前に現れたのはオメナッヘの塔(Torre del Homenaje、手前)とケブラーダの塔(Torre Quebrada、奥)。
2つの塔を横目に奥へ進むと、見晴らしのよい展望台へ。
円柱形の形状した塔は、クーボの塔(Torre del Cubo o la Tahoria)です。
北側に広がるのはアルバイシン地区(Albaicín)。
中央奥にあるサンニコラス教会(San Nícolas)に向かって丘陵になっているため、建物ひとつひとつの輪郭がよく確認できます。
テラコッタの屋根瓦だけでなく、イスラムの雰囲気が漂う真っ白の外壁も。
壮観です。
アルバイシン地区の丘の上にはサンニコラス教会の展望台(Mirador de San Nícolas)がよく見えます。
アルハンブラ宮殿側を望む展望スポットの中で最も賑わいを見せる教会の前には、遠方からでも大勢の人の姿を確認できました。
北東方向の丘の上にはサクロモンテ洞窟博物館(Abadía del Sacromonte)。
16mmの広角レンズ(SEL1635GM)で撮影。
東側の眺望。
左側はナスル宮殿(Palacios Nazaries)、右側はカルロス5世宮殿(Paracio de Carlos Ⅴ)です。
ナスル宮殿の奥には、ヘネラリフェ(Generalife)の建物も。
西側の眺望。
人で賑わう展望所はアルマスの塔(Torre y Puerta de las Armas)。
その塔に見える馬蹄形のトンネルはアルマスの扉。
サンペドロの森に隠れた道を通り、グラナダの街に直接つながっています。
グラナダの人々が宮廷に呼ばれた際に通ることのできた唯一の扉だったそうです。
アルマスの塔の奥に見える一番高い塔は、ベラの塔(Torre de la Vela)。
アルマスの塔の右手にはグラナダ大聖堂が見えました。
次のポイントへ向かう途中、遠方に異変を発見。
先ほどまで見えていた山の稜線が何かに覆われて見えなくなっています。
隣にいた外国人の方によると、この地域ではよくある現象で、アルハンブラ宮殿の一帯が同じように覆われていることもあるのだそう。
スペイン南部はアフリカに近いこともあり高温低湿の気候ですが、砂煙が舞って山の稜線さえ隠してしまうとは、驚きました。
アルマス広場 Plaza de Armas
かつてアルハンブラの安全を見守る軍隊が暮らしていたアルマス広場(Plaza de Armas)へ。
日本語の音声ガイドによれば、兵士はスルタン王への忠誠によって選ばれていたそうです。
建物は一切残っていませんが、基礎が保存されており当時の姿を偲ばせます。
こちらはお風呂跡。
この大きさであれば5、6人は同時に入浴できたのではないでしょうか。
よく見ると水路も確認できます。
こちらもお風呂でしょうか。
あるいはトイレなのか。
鍵で閉ざされている階段。
アルマス広場から外部に通じています。
アルマスの塔 Torre de Armas
アルマスの塔の眺望は、クーボの塔とほぼ同じ。
眼前にはアルカサバで最も高いベラの塔がそびえ立っています。
アルカサバの最頂点へ。
ベラの塔 Torre de la Vela
アルカサバ見学のハイライトにふさわしい、四方360℃の素晴らしい眺望。
アルマス広場を見おろす。
ベラの塔の最頂部には村への危険災害を知らせていた鐘があります。
ここから庭園を抜けて出口までは、ロシアンオールドレンズに切り替えます。
巡視路の庭園 Jardin del Adarve
アルカサバの場所・行き方・アクセス
アルハンブラ宮殿の予約方法については下記記事にまとめています。
» 3ヶ月前に予約推奨!アルハンブラ宮殿の予約方法 チケットの種類と価格一覧
アルハンブラのナスル宮殿(グラナダ)|Palacios Nazaríes
アルハンブラの離宮 ヘネラリフェ(グラナダ)|Generalife