北海道恵庭市の市街地から支笏湖方面へ抜ける道中にある恵庭渓谷(Eniwa Valley)へ。
恵庭渓谷 Eniwa Valley
支笏洞爺国立公園、支笏湖の北西部に恵庭岳の北西にある標高1,318mの火山、漁岳(いざりだけ)。
山の東側斜面を流れる漁川(いざりがわ)はアイヌ語でイチャニ(サケの産卵場所)が語源の母なる川で、途中ラルマナイ川が合流し、漁川ダム(えにわ湖)・恵庭市内を抜けて千歳川に合流、最終的には石狩川に合流して太平洋に注ぎます。
漁川の一部とラルマナイ川の流域周辺は道道117号線のドライブコースになっており、景勝地の恵庭渓谷(Eniwa Valley)として知られています。
恵庭渓谷には3つの滝があり、上流から白扇の滝、ラルマナイの滝、三段の滝です。
白扇の滝 Hakusen Falls
白扇の滝(Hakusen Falls)。
川は水深が浅く、かつ透明度が高いので、白絹のような流れの中に川底がくっきりと見えます。
程よい距離の散策路が整備されており、木々の向こうにはダイナミックな滝。
音も心地良く、写真だけではなく立体音響で集音をして持ち帰りました。
ラルマナイの滝 Rarumanai Falls
滝というより川に近い、繊細な水の流れ。
ラルマナイの滝(Rarumanai Falls)。
台風か何かで倒れたと思しき大木が、橋にぐったりと寄りかかっていました。
いずれ撤去されてしまうかもしれませんが、危ないところをカットした上で残しておいた方が、この滝の魅力が増す気がしますが…、そのうちなくなってしまうでしょう。
三段の滝 Sandan Falls
読んで字の如く、三段の滝(Sandan Falls)です。
その全貌を目視で確認するのは難しいうえ、他の滝と比べるとアクセスが不便なので、3つの滝コンプリートしたい方以外はあまり無理して行く必要はありません。
三段の滝の近くでは、渓流釣りをしている方を見かけました。
恵庭渓谷の行き方・アクセス
札幌芸術の森から車で15.2km、約18分
道の駅花ロードえにわから車で20.0km、約25分
おわりに
恵庭市は花と緑のまちづくりに力を入れており、市内のガーデン「はなふる」ではシーズンを迎えると季節の花々を観賞できます。
街を彩る豊かな色彩をつくるのは、清らかな水です。
その水は3つの滝を経由して恵庭渓谷を流れる。
片方だけでなく、恵庭渓谷と「はなふる」を同時に訪れることで、より一層、旅の解像度が上がります。
このコースを車で通る時点で、おそらくメインの行き先は支笏湖でしょうが、支笏湖周辺には特段名の知れた滝はないので、支笏湖にはない音や飛沫を感じるという意味においても、恵庭渓谷の滝や川に立ち寄る価値はあるでしょう。
とはいえ、3つの滝をすべて訪れるには所要時間1時間弱は必要です。
もしお時間がなければ、白扇の滝の訪問をおすすめします。