中世の面影を残すスイスの町、ルツェルン(Luzern)。
町の中心部にあるロイス川に架かるカペル橋(Kapellbrücke)を訪れます。
カペル橋 Kapellbrücke
ルツェルンの旧市街を流れるロイス川。
ロイス川に架かるカペル橋(Kapellbrücke)は、1333年建築のヨーロッパでも最も古い木造橋です。
苔の付いた屋根が橋の上部を覆っており、水面には橋の側面に並べられたプランターがゆらゆらと映っています。
「ロイス川の右岸と左岸を行き来する役割」と「フィアヴァルトシュテッター湖方面から来る敵から守る要塞としての役割」を想定して建築されました。
ドイツ語のKapellbrückeは英語で「Chapel Bridge」。
カペル橋の由来となった教会は、写真左手のSt. Peter’s Chapelをさします。
写真中央はホーフ教会(Hofkirche St. Leodegar)です。
カペル橋の内部へ。梁の上にはルツェルンの歴史を描いた絵が並んでいます。
上の絵画の場合、上部にある「青と白の旗」はルツェルンの州旗、下は西暦1727年当時のルツェルン。
当時はカペル橋が湖の西端に面していたことがわかります。
ホーフ教会へ続く道(Schweizerhofquai)も、当時は橋。
1993年、タバコを起因とする火災によりカペル橋の3分の2と絵画が焼失しましたが、当時の火災の激しさを物語るように焦げ付きが残る絵画もいくつか見られました。
カペル橋に隣接する八角形の建物は給水塔。
以前は拷問室や刑務所としての役割を果たしていましたが、現在は橋との間にお土産ショップが並びます。
カペル橋の西側に見えるのはイエズス会教会(Jesuitenkirche)。
こちらはカペル橋の一本西に架かる橋。
さらに一本西にはロイス橋(Reussbrücke)。
シュプロイアー橋 Spreuerbrücke
カペル橋から約400m西にも16世紀以降に建築された古い歴史を持つ橋があります。
シュプロイアー橋(Spreuerbrücke)です。
シュプロイアー橋もカペル橋と同様に屋根付きの木製橋ですが、橋脚部分が太く、橋の長さも短いのでまた印象が違います。
橋の向こう。丘の上には、ルツェルンの町を見守るようにムーゼック城壁の砦の姿が見えます。
シュプロイアー橋が完成したのは1408年ですが、1566年に洪水により一度倒壊。
1568年に再建されています。
カペル橋の場所・行き方・アクセス
カペル橋まではSBSルツェルン駅から徒歩4分です。