エルグレコ美術館(トレド)|Museo del Greco

トレド旧市街のユダヤ人地区(Jewish Quarter)一角にあるエルグレコ美術館(Museo del Greco)を訪問しました。

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エルグレコ美術館(Museo del Greco)

エルグレコの家 入り口

エルグレコ美術館(Museo del Greco)はギリシア出身の中世の画家エルグレコが晩年(1577〜1614年)に過ごしたトレド旧市街にあるミュージアムです。

現エルグレコ美術館は実際に当時エルグレコが住んでいた建物ではなく、20世紀初頭にベガ インクラン伯爵(Vega Inclán)が廃墟を購入・修復してエルグレコが住んでいた住居を再現しています。

エルグレコ美術館のチケット・料金

General price €3.00

サミュエル ハ レヴィの地下室(Celler)

エルグレコ美術館の地下室

エルグレコの家入り口脇にある地下室(Celler)は、ベガ インクラン伯爵が現エルグレコ美術館の敷地を購入した際に発見されました。この地下室は、カスティーリャ王ペドロ1世の財務官を務めたサミュエル ハ レヴィ(トランシト教会を建てた人物)の地下宮殿です。

1492年のレコンキスタ完了後トレドのユダヤ教徒は追放されます。トランシト教会(Sinagoga del Tránsito)のわずか数十メートル東側の地下に綺麗な状態で残っていたというのは奇跡のようなことなのかもしれません。トランシト教会とエルグレコ美術館の間の通りには、サミュエル レヴィ通り(Calle de Samuel Levi)と名付けられています。

エルグレコの家

パティオ

エルグレコの家 パティオ

パティオはエルグレコが16世紀当時住んでいた中庭を再現しています。興味深いのは回廊を支える真っ白な石柱の意匠が異なる点。古い柱はギリシャ建築のイオニア様式となっており、荒廃した建物の中に残っていた柱をそのまま使っていることが伺い知れます。

キッチン

エルグレコの家 キッチン エルグレコの家 キッチン

ベガ インクラン伯爵の肖像画

ホアキンソローリャ作 ベガ インクラン伯爵

パティオの階段を上がった先の2階のギャラリーで一番初めに目にする絵画は、1911年にエルグレコ美術館をオープンしたベガ インクラン伯爵の肖像画でホアキン ソローリャ(Joaquín Sorolla)から贈られた作品です。

エルグレコの当時の家はどれか?

現エルグレコ美術館にあるエルグレコの家はベガ インクラン伯爵が住居を再現したものですが、ではエルグレコが当時住んでいた家はどこなのか?答えは、エルグレコがトレドに住んでいた1605年当時のトレドを模型として再現したブースで展示されています。

エルグレコ美術館 模型

※クリックで拡大します

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手前の橋はサン マルティン橋、その橋を渡った先にある大きな建物が、サンフアンデロスレイエス教会。その右側にある小さな教会がシナゴーグのサンタマリアラブランカ教会。その右手にある建物群がエルグレコの住んでいた住居です。1585〜1589年の間に3つの住居を借り、1604〜1614年に亡くなるまで計24部屋を借りたそうです。

この住居群は、エルグレコミュージアムとその南にある広場付近一帯にあったとのこと。

Vista y plano de Toledo(トレドの景観と地図)

Vista y plano de Toledo(日:トレドの景観と地図、英:View and Plan of Toledo)

『Vista y plano de Toledo(日:トレドの景観と地図、英:View and Plan of Toledo)』です。

中世トレドの町の上空に、守護聖人である12世紀のトレドの司教 聖イルデフォンソにカズラを置く聖マリアの奇跡を描いた作品です。

スペインに出発する前からどうしても気になっていたことがありまして、それはエルグレコの『トレドの景観と地図(Vista y plano de Toledo)』と展望台ミラドールデルバジェとの景色を比較すると、建物の場所が違うこと。

エルグレコが見た景色を描いた…という記述をどこかで見たのですが、エルグレコの絵で描かれているアルカサル・トレド大聖堂と思しき建物と場所がまったくもって一致しない。むしろ逆。

トレドの展望台 ミラドールデルバジェ

『トレドの景観と地図』の横にいたスタッフの人に「アルカサルはどれですか?」「トレド大聖堂はどれですか?」と聞いたらすべてが解決しました。

Vista y plano de Toledo(日:トレドの景観と地図、英:View and Plan of Toledo)

※クリックで拡大します

エルグレコは、この絵で描かれているトレドの景観を見ているどころか見れるはずがない。この絵は北側から市壁内を描いた絵で、タホ川を挟んだ南側の丘から見た景色と真逆ということです。

そのため、アルカサルが左側、カテドラルが右側に描かれている。

するとすべてが見えてくる。絵の左側に描かれている橋はアルカンタラ橋で、タホ川を挟んだ丘にある建物は現ユースホステルのサン セルバンド城。

絵の中央にある2本の丸い柱が印象的な門はビサグラ門。その手前に位置している大きな建物はタベーラ病院。

十二使徒の絵画

トレド美術館 十二使徒の絵画

パラドールデトレドのホール壁面に飾られている十二使徒を描いたレプリカ。本物がエルグレコ美術館に展示されています。

エルグレコ イエスキリスト

エルグレコ美術館の場所・行き方・アクセス

エルグレコ美術館はユダヤ人街区の東端にあります。シナゴーグのトランシト教会やサンタマリアラブランカ教会も同じ通りに面しているため、一挙に見学すると効率よいです。

エルグレコ美術館の開館時間

エルグレコミュージアム 外観
住所 Paseo Tránsito, s/n, 45002 Toledo
電話番号 +34 925 99 09 80
営業時間
  • 9〜4月:9:30〜20:00(火〜土)
  • 3〜10月:9:30〜18:30(火〜土)
  • 日・祝:10:00〜15:00
定休日
  • 月曜日
  • 1/1、1/6、5/1、12/24、12/25、12/31
  • ローカルホリデー(Corpus Christi)

まとめ

エルグレコの家 外観

エルグレコの迫力のある作品を見るならトレド大聖堂『聖衣剥奪』やサントトメ教会『オルガス伯爵の埋葬』の方が優先度が高いかもしれませんが、ミラドールパラドールデトレドからトレドの旧市街全景を眺めている方ならエルグレコのルーツを探れる・満足できるミュージアムと思います。

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