阿寒摩周国立公園内、阿寒湖のほとりにある「あかん遊久の里 鶴雅(Akan Yuku no Sato Tsuruga)」のホテル宿泊記です。
あかん遊久の里 鶴雅 Akan Yuku no Sato Tsuruga
北海道を代表する高級ホテルチェーン、鶴雅リゾート。
その鶴雅発祥の地、阿寒湖のほとりに建つ「あかん遊久の里 鶴雅(Akan Yuku no Sato Tsuruga)」。
阿寒湖に並ぶ鶴雅系列ホテル4施設の中で、前身である阿寒グランドホテル(1956年開業)の系譜を継ぐ宿泊施設です。
ホテルの立地は阿寒町阿寒湖温泉の西端。
敷地内から阿寒湖、雄阿寒岳を望むロケーションです。
阿寒湖温泉街は大きさが程よく、周辺施設も徒歩圏内。
阿寒湖アイヌコタン徒歩1分、東側の阿寒湖畔エコミュージアムセンターまで徒歩12分。
木材が随所に配され、自然の温もりを感じる。
優美で落ち着いたロビーのしつらえ。
館内は広く、敷地・建物を散策するだけでもそれなりに観光した気分を味わえてしまうほど。
別館、レラの館、栞の館、こもれび、本館の5つに分かれており、さらに隣には同じ鶴雅グループの「あかん湖 鶴雅ウイングス」とは連絡通路ウイングスブリッジ「テックプ」で繋がっています。
さて、今回宿泊する「あかん遊久の里 鶴雅」の客室。
鶴雅の公式サイトをご覧の通り、客室の種類が豊富です。
ゲストに何度もリピートしてもらえるような創意工夫が感じられます。
今回は「別館」の客室を予約しました。
別館は、クラブフロアのような位置付けです。
1Fにある「別館宿泊別館宿泊者専用ラウンジ」を利用できます。
ホテルの建物内に別館の入り口があり、ルームキーをタッチして開閉。
ここで履物を着脱し、客室前の廊下は内履き(スリッパ)で移動します。
【別館】露天風呂付和室2名様用
宿泊するお部屋は、露天風呂付和室2名様用(Bekkan Private Open-Air Bath for 2 persons)。
客室の広さは41㎡。
和室
琉球畳、障子、フローリングを組み合わせた和モダンな客室。
和室側では温泉旅館のような和座椅子に座ってくつろいで。
障子の間仕切りの先にある窓側のスペースでは、阿寒湖ビューを楽しめます。
公式サイト掲載の写真では手前にある椅子2脚が掲載されていたものの、実際には片方がマッサージチェアになっていました。
機能性でみれば快適ではあるものの、部屋全体を見回した時の雰囲気は少し損なわれている印象は否めません。
ルームキーのキーホルダーは木彫り職人さんが彫ったもの。
お菓子をいただきながら、しばしの休憩。
館内着は作務衣。
温泉へ持っていくバッグは通気性の良いメッシュ素材。
浴衣、寒い時に便利な厚手のベスト、鶴雅グループでお馴染みの足袋もあります。
コーヒー、緑茶、ほうじ茶。
北海道の湧き水のミネラルウォーター。
冷蔵庫と冷凍庫。
冷凍庫の中にはサービスのアイスクリームが入っていました。
セキュリティボックス。
夕食後、畳スペースの上にお布団が敷かれます。
露天風呂
和室の掃き出し窓を開けると、露天風呂。
丸型の風呂釜からは阿寒湖を一望できます。
露天風呂に入った後に使えるバスローブ、ワッフル生地の部屋着も。
先述の作務衣、浴衣に加えて着替えの種類が多彩です。
バスルーム
館内に立派な温泉があるので実際に使わなかったものの、バスタブもあります。
アメニティ
アメニティには歯ブラシなど基本的なセットに加えて、固定型のクレンジング、オールインワンジェルも。
温泉
温泉は「あかん遊久の里」内に2箇所あります。
- 一階大浴場 鶴雅大阿寒温泉 豊雅殿
- 八階大浴場 展望大浴場 天の原 空中露天風呂 天女の湯
この2つの温泉が、どちらも素晴らしい。
一階大浴場のお風呂の種類は7種類と多彩。
まるでダンジョンのような複層構造、洞窟風呂などもあります。
非常に面白いです。
八階大浴場は、屋上の空中露天風呂の眺めが素晴らしく、阿寒湖と雄阿寒岳を一望できます。
インフィニティプールならぬ、インフィニティ露天風呂。
また、天空風呂に辿り着くまでの螺旋階段(外)が凍えるほどに寒く、あの一瞬の苦行があることにより天空風呂に入った時の喜びが増幅されます。
お風呂は時間帯により男女が入れ替わる方式。
温泉内の写真は、公式サイト等でご確認ください。
補足として、隣接する鶴雅ウイングスのお風呂も利用できます。
遊久の里のお風呂と比較してしまうと、鶴雅ウイングスのお風呂は微妙なので、お時間がなければ行かなくても良いと思います。
別館宿泊者専用ラウンジ 七竃
鶴雅別館客室専用ラウンジの七竃。
ルームキーでタッチして出入りできます。
別館ラウンジの利用時間帯は7:00〜23:00。
終日コーヒーやソフトドリンクが提供されています。
14:00〜19:00はアルコールドリンクのサービス。
ワイン、焼酎、ウイスキー。
網走の鶴雅同様、奥には読書コーナー。
アメニティBar、カラフルな浴衣の貸し出しがあります。
21:00〜22:00には夜食の提供があります。
驚きの、ボリュームたっぷりカツサンド。
夕食
今回は夕食付きプランで予約。
料亭 北璃宮の「まりも伝説膳」。
小上がりのお座敷は、お隣との目線ができるだけ気にならないようなつくりになっていました。
阿寒湖産 姫鱒の味噌鍋、時鮭(ときしらず)の中でも大物の大助(おおすけ)の幽庵焼き、道産牛のロースト。
地産のメニューが豊富、大満足の内容でした。
阿寒湖産 姫鱒の味噌鍋
与種盛り(造里)本鮪 白身 貝類 牡丹海老
大助(おおすけ)の幽庵焼き
道産牛のロースト 玉葱醤油 山わさび
朝食
朝食はビュッフェ形式です。
目玉は、いくら・海鮮の盛り放題。
その他のメニューは割と普通の印象。
その他の施設
阿寒湖沿いにあるお庭、イオマプの庭。
渦の中央には穂別町で採掘された白亜紀のアンモナイトの化石があり、夜はプロジェクションマッピングでライトアップされます。
イオマプの庭越しの、雄阿寒岳。
ふくろう神社。
15:30〜18:30の間に提供される、ふかしいものサービス。
津別町のつるがファームのホクホクじゃがいもを、お部屋に持ち帰ってゆっくりいただけます。
鶴雅ウイングス側にある展示では、アイヌ文化・阿寒の動植物の基本情報がコンパクトにまとまっています。
すべて、日本語に加えて英語も併記。
アイヌ語で森を意味する「ニタイ」。
阿寒湖畔で創作活動をされていた彫刻家の方のギャラリーです。
阿寒湖畔の朝日。
あかん遊久の里 鶴雅の場所・行き方・アクセス
たんちょう釧路空港から60.1km、車で約1時間5分。
道の駅 摩周温泉(弟子屈)から40.2km、車で約45分。
ホテルと宿泊者専用駐車場の間は若干距離(約600m)があるため、その間は専用シャトルバスに乗って移動します。
感想・総評
天然温泉、豊富な客室の種類・しつらえは素晴らしく、外に出るのが惜しくなってしまうほどに充実しています。
ハード面は非の打ち所がありません。
一方、ソフト面は疑問符が付くような場面が散見され、正直残念な部分もありました。
ここで事細かに書くことは省きますが、「別館」のチェックインを待ちしているゲストの順番をスタッフさんがまったく把握しておらず、順番が滅茶苦茶。
現在は改善されていることを願います。
それでもやはり、後に振り返って見れば、とても良いホテルであると思います。
地産のメニューを使った夕食も満足の内容。
阿寒湖と雄阿寒岳の景色を望みながら入浴する天空露天風呂は、かけがえのない体験です。
住所:〒085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-6-10
電話番号:0154-67-4000
チェックイン:15:00〜
チェックアウト:〜10:00