マレー半島の西に浮かぶペナン島。ペナンの中央部に位置するペナン島で最も標高が高い場所、ペナンヒル(Penang Hill)。100年近い歴史を持つケーブルカーで訪れました。
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ペナンヒル Penang Hill
マレーシア ペナン島で最も標高が高い場所、ペナンの中央部にあるペナンヒル(Penang Hill)。標高は833mです。
ペナンが英国の海峡植民地となった当時のペナン昼は「フラッグヒル(マレー語でBukit=丘、Bendera=旗)」と呼ばれ、避暑地として使われていました。
麓からペナンヒルまではケーブルカーでアクセス可能です。「元英国領でケーブルカー」というと香港島のヴィクトリアピークを想起させますが、ヴィクトリアピークの展望台スカイテラスが海抜428mであることを考えますと、約2倍近くとなる標高833mのペナンヒルから望む眺望がいかなるものなのか、期待が膨らみます。
ペナンヒルの場所・行き方・アクセス
ペナンヒルの麓から山頂駅までは総距離1,996mのケーブルカーでアクセス可能。約2時間かけて登るトレイルコースもあります。
ケーブルカーの麓駅「Penang Hill Railway Lower Station」乗り場までの行き方は路線バス、タクシー、UBER(Grab)。路線バスの場合はジョージタウンのコムタタワー(Komtar Tower)地下から出ている204番線に乗り乗車料金MYR2。
今回は往復ともにUBERを使いました。行きは「コムタタワー→ケーブルカー駅」料金MYR9.55、所要時間19分。帰りは「ケーブルカー駅→ジョージタウン」料金MYR11.29、所要時間25分。
ペナンヒルのケーブルカー
ペナンヒル山頂へ向かうケーブルカーが完成したのは1923年のこと。香港島の「ピークトラム」が開通した1888年よりも35年後ということになります。
現在ケーブルカーで使われている車両は三代目。初代は1923〜1977年、二代目は1977〜2010年に使われていたようです。このあたりのギャラリーはピークトラムと瓜二つです。
ペナンヒル ケーブルカーのチケット料金
Normal Lane | Fast Lane | |
往復 | MYR30 | MYR80 |
片道 | MYR15 | MYR45 |
60才以上 | MYR30 | MYR60 |
4〜12才 | MYR15 | MYR40 |
障害をお持ちの方 | Free |
ペナンヒル・ケーブルカーのチケット料金は往復でMYR30。行列をスキップできるFast LaneはMYR80です。
行きの(山頂へ上がる)際、ケーブルカーを待つ行列にまったく人がいないのを見て「Fast Laneチケットを買うメリットはあるのか?」と思ったのが本音でしたが、夜景鑑賞後帰りの(麓へ下る)際にFast Laneを購入する理由を見つけました。夜景を見た後はほぼ同時に皆下りようとしますので、Normal Laneには行列ができます。待ち時間は20〜25分程度。
ペナンヒル ケーブルカーの営業時間
ケーブルカーの営業時間は6:30〜23:00。チケットカウンターは22:00まで。
ケーブルカーに乗車
ケーブルカーへ乗車、標高800メートルを目指して。
ケーブルカーで急斜面を上る途中、第2世代(1977〜2010)のケーブルカーを発見。しかし、途中に放置しているというのがいかにもマレーシアらしい。注目して見ていなければ一体何なのかすら気づかないままでしょう(香港の場合、山頂駅に旧世代の車両を展示)。
ペナンヒルの眺望
ペナンヒルへ到着。まずはケーブルカー駅の横に設けられた展望デッキから。
ペナン島南部の眺望。霞みが強いですが、ペナンブリッジ、ペナン第二ブリッジ、ペナン国際空港の敷地まで望めます。
猿と飛行機雲。上を見上げて揺れる樹々の間に目を凝らすと、多数の猿を確認できます。
ペナン州の州旗。モスクとヒンドゥー寺院のある周辺がペナンヒルの最頂部でしょうか。
バーとレストランの中間にある階段の踊り場からの眺望がおすすめです。世界遺産ジョージタウン方面。対岸はマレー半島側の町バタワース。
ペナンヒルの夜景
ペナンヒルから見える眺望は東側。夕日や夕焼け、マジックアワーは期待できません。日の入り後に町が暗くなり、明かりが灯るのを待ちます。
マレー半島とを結ぶ総距離13.5kmのペナンブリッジ(Penang Bridge)。
おわりに
日本人に人気のある国マレーシアであり、さらに日本人移住者も多いというペナン島。にしては、意外とペナンヒルの情報が少ない。
実際にペナンヒルへ訪れてみると、その眺望は自分の中に設定していた期待値を上回ってきました。景色の割には観光客が少ない穴場なのではないかと思います。5時間程滞在していましたが、日本人を1人も見かけませんでした。
また、ケーブルカーの山頂駅が(香港のように)大衆化・観光地化し過ぎていない点もよかったです。レストランやバーなどの商業施設はありますが、雰囲気を壊すほどではない。
この日のジョージタウンの気温は33℃。ペナンヒルは標高が800mを超えるため25℃前後、夜はかなり肌寒いです。夜景まで鑑賞する場合は一枚羽織れるものをご用意しておかれると過ごしやすいと思います。
