慶良間諸島の渡嘉敷島(とかしきじま)を原付で一周。
渡嘉敷島の観光マップ、見どころを撮りおろしの写真を交えてご案内します。
渡嘉敷島の観光地図(マップ)
渡嘉敷島(とかしきじま)は慶良間諸島の東側に位置する南北約9kmの島。
渡嘉敷村に属します。
島の中央部東にある渡嘉敷港まで那覇の「とまりん」から「フェリーとかしき」で約70分、高速船「マリンライナーとかしき」で約35分で結びます。
渡嘉敷島内の集落は「渡嘉敷(とかしき)」「渡嘉志久(とかしく)」「阿波連(あはれん)」の3箇所。
標高200m前後の稜線に点在する展望台からの眺望は慶良間諸島の島々はもちろん、天気の良い日には沖縄本島まで望めるでしょう。
林道大谷線には日本一早く咲く桜「ヒカンサクラ(1月〜2月)」、照山に咲く「ケラマツツジ(1月〜3月)」といった植物や、久比里原林道にはリュウキュウヤマガメやイボイモリなど珍しい動物も生息しています。
先の戦争においては住民の方々の集団自決が起きた悲惨な歴史があり、集団自決跡地や戦没者慰霊碑の白玉之塔といった戦跡があります。
渡嘉敷島のビーチ
とかしくビーチ
渡嘉敷島の西側に位置する、渡嘉志久の集落と渡嘉志久ビーチ。
阿波連ビーチと比較するとお魚は少なめですが、浜からのシュノーケリングでも高確率でウミガメと出会えます。
先の戦争では、米軍が渡嘉敷島に上陸した湾です。
とかしくマリンビレッジ宿泊記 Tokashiku Marine Village
阿波連ビーチ
阿波連の集落を抜けた先にある阿波連ビーチ。
シュノーケリングでお魚をたくさん見れます。
渡嘉敷島の展望台・景勝地
赤間山 東展望台
渡嘉敷島の最頂部227mの位置にある赤間山の東展望台。
晴れていれば、約30km東にある沖縄本島の街まで見えます。
北山 西展望台
(北山と書いてニシヤマと読む)北山の西展望台からは慶良間諸島の島々を一望できます。
上の写真では手前右が座間味島、手前左が安室島。
左手の大きな島が阿嘉島、奥の中央が屋嘉比島になります。
村道大谷線
島の北西部を周り、渡嘉敷集落の西側に抜ける林道大谷線。
道を進むたびに少しずつ角度を変えながら、座間味島や阿嘉島をはじめとする慶良間諸島の島々の眺望を楽しめるルート。
座間味島の全景。
左側が古座間味ビーチ、中央の湾が安護の浦、右側がトウマ浜。
座間味島で最も高い山、大岳(うふだき)方面。
奥には渡名喜島が見えます。
座間味島の古座間味ビーチと安室島の間に見えるケラマブルーの海。
中央奥に見えるはケラマジカの生息する無人島「屋嘉比島」であります。
林道大谷線のカーブにあるヒガンザクラの木。
日本で一番早く咲く桜です。
渡嘉敷島のヒカンザクラの見ごろは1〜2月。
1月〜2月頃に「ヒガンザクラ」「ケラマツツジ」「ホエールウォッチング」をセットにして、慶良間諸島を訪れれば、この時期ならではの楽しみ方ができそうです。
照山展望台とケラマツツジ
阿波連と渡嘉志久の間にある照山展望台。
渡嘉敷島の展望台の中で最も体力を使う階段を上りきると、西には慶良間諸島の島々、南に阿波連、北にとかしくビーチ、赤間山の山肌を望めます。
照山展望台の入り口に向かう途中の照山遊歩道には、渡嘉敷村花のケラマツツジが咲いていました(1月〜3月が見ごろ)。
港の見える丘展望台
渡嘉敷の集落の南側、渡嘉敷林道沿いにある「港の見える丘展望台」。
展望台の名称の通り、渡嘉敷港から渡嘉敷の集落まで一望できます。
西に目を向けると、林道大谷線西側の稜線がよく見渡せます。
阿波連展望台 クバンダキ展望台
阿波連展望台(クバンダキ展望台)の西には慶良間諸島の島々。
アラン展望台
港の見える丘展望台の南側にあるアラン展望台。
アラン展望台は東側の眺望が開けています。
霞さえなければ沖縄本島の街が見えます。
手前は城島(ぐすく)、中央奥が前島です。
番外編 沖縄本島から見る慶良間諸島
ここで番外編。
沖縄本島の北谷から慶良間諸島を望む写真をご紹介します。
沖縄本島からこれだけくっきり慶良間諸島の島々を確認できるのですから、晴れてさえいれば慶良間諸島側からも沖縄本島を確認できるはず。
撮影は9月初旬です。
このあたり(天候、空の霞み具合)は運に左右される部分も大きいので、何度も足を運んでみるしかなさそうですね。
内地だと冬の方が空気が澄んでいて綺麗に見えるとよく聞きますが、慶良間諸島では冬だから空気が澄んでいる…ということもないのだとか。
前岳林道展望台(裏ヶ丘展望台)
阿波連漁港を見おろしながら村道前岳線を進むと前岳林道にたどり着く。
これより以南は集落・民家はありません。
前岳林道展望台(裏ヶ丘展望台)。
南に浦の浜のビーチ、阿波連園地、無人島のウン島を望む。
阿波連園地展望台
渡嘉敷島の最南端に位置する、阿波連園地展望台。
渡嘉敷島最南端の地から見る慶良間諸島の島々。
渡嘉敷島の慰霊碑・戦跡
集団自決跡地
赤間山 東展望台と北山西展望台の間にある集団自決跡地。
昭和20年3月の米軍上陸の際、島の一般住民の方々が集団自決により亡くなられた場所です。
白玉之塔
戦没者慰霊碑の「白玉之塔」。
渡嘉敷の集落から赤間山(北山)へ上る道の中腹にあります。
旧日本軍特攻艇秘匿壕
渡嘉志久ビーチの裏にひっそりとあるのは、旧日本軍特攻艇秘匿壕。
沖縄本島西部から上陸作戦を行うであろう米軍を背後から挟み撃ちにして特攻攻撃するため、陸軍のベニヤ製のボート「海上特攻艇(マルレ)」を配置していた秘匿格納壕(神風特別攻撃隊による航空特攻や海軍の水中特攻「回天」「震洋」と異なる)。
当時は慶良間諸島の渡嘉敷、座間味、阿嘉、慶留間に特攻艇が配備され、渡嘉敷島には赤松嘉次大尉率いる「海上艇進戦隊第三戦隊(特攻艇100隻、人員540人余)」が配備されていました。
しかし昭和20年3月26日(硫黄島玉砕と同日)、米軍は座間味島、翌27日に渡嘉敷島に上陸。
慶良間諸島への上陸を予期していなかった旧日本軍は特攻艇のほとんどを廃棄します。
戦跡碑
戦争の歴史を記す碑文、戦跡碑。
渡嘉志久から阿波連に向かう途中、照山の近くにあります。
渡嘉敷島で見た夕日・夕焼け
渡嘉志久の丘の上から撮影。
渡嘉敷島の場所・行き方・アクセス
渡嘉敷島は沖縄本島の西約30kmの場所に位置しており、那覇の「とまりん」から直通船が出ています。
慶良間諸島は沖縄本島の西約30kmの場所に位置しており、那覇の「とまりん」から渡嘉敷港まで直通の「フェリーとかしき」「高速船マリンライナーとかしき」が出ています。
渡嘉敷島から座間味村の阿嘉島・座間味島に移動する場合、座間味村の「みつしま村内航路」で移動可能。
「みつしま村内航路」は前日17時までに事前予約が必要になるのでご注意ください。
那覇港 ⇄ 渡嘉敷港 | 那覇とまりん港 ⇄ 渡嘉敷島の場所・行き方・アクセス |
渡嘉敷阿波連港 ⇄ 座間味港・阿嘉港 | 渡嘉敷島の阿波連港 ⇄ 阿嘉港・座間味港の場所・行き方・アクセス |
阿嘉港 ⇄ 座間味港 | 阿嘉港 ⇄ 座間味港の場所・行き方・アクセス |
慶良間諸島の詳しい行き方、フェリー・高速船の料金・所要時間については「慶良間諸島の行き方(渡嘉敷島、座間味島、阿嘉島)フェリーの予約方法まとめ」をどうぞ。
慶良間諸島の行き方(渡嘉敷島、座間味島、阿嘉島)フェリーの予約方法まとめ
渡嘉敷港から集落へのアクセス
那覇の「とまりん」とを結ぶ港、渡嘉敷港。
フェリーと高速船の到着時刻に合わせ、阿波連ビーチ行きの一般乗合バス(とかしき観光バス)や民宿の送迎バスが停車しています。
送迎付きの民宿にご宿泊の場合、フェリーまたは高速船の到着時刻を事前に伝えておけばスムーズでしょう。
写真は渡嘉敷港北側の斜面にある平和橋から撮影した渡嘉敷港。
一般乗合バス
片道運賃:大人/400円、子供/200円
レンタカー、レンタサイクル、レンタバイク
レンタカー or レンタバイクであれば、丸一日で島にあるほとんどのスポットを周遊できます。
おわりに
豊かな自然の残る渡嘉敷島。
次は海と太陽が眩しいハイシーズン、そして季節の花(彼岸桜、ケラマツツジ)やホエールウォッチングを鑑賞できる冬のシーズンに再訪したいと思います。