クロアチア共和国の世界遺産ドゥブロヴニク観光のまとめ・旅行記。
撮りおろしの写真を交えながら観光マップ、観光スポット、レストランをご紹介します。
城壁やホテル、搭乗記の詳細記事へのリンクを各所にご用意しています。
目次 表示
- ドゥブロヴニク Dubrovnik
- ドゥブロヴニクの観光地図(マップ)
- ピレ門 Pile Gate
- プラツァ通り Placa
- ルジャ広場 Luza Square
- 聖母被昇天大聖堂 Katedrala Uznesenja Marijina
- 聖ヴラホ教会 Church of St Blaise
- 聖イグナチオ教会 Saint Ignatius Church
- フランチェスコ会修道院 Franjevački samostan
- 城壁 Wall of Dubrovnik
- 旧港 Old Port
- スルジ山 Srđ
- レストラン
- 青空市場・お土産
- ドゥブロヴニクで宿泊したホテル
- バニェビーチ Banje Beach
- ドゥブロヴニクの場所・行き方・アクセス
- おわりに
ドゥブロヴニク Dubrovnik
クロアチア共和国の南端、アドリア海に面するドブロブニク(Dubrovnik)。
『アドリア海の真珠』と称されるテラコッタの屋根と紺碧のアドリア海の景色は、目の前にいても現実にあるとは信じられないほどの美しさです。
ドブロブニクは、長らくビザンツ帝国の支配下にある要塞都市でした。
866年にサラセン人による15ヶ月の包囲に耐え、869年には現イタリア・バーリをイスラムから解放するために戦った歴史を持ちます。
旧市街の城壁は9世紀に建築が始まりました
12世紀から13世紀に海洋都市(Maritime Commune)としてアドリア海・地中海貿易で栄え、ヴェネツィアの支配下に。
ヴェネツィアから解放された後ラグーサ共和国として発展し、15世紀にはオスマントルコからの攻撃に備えるため全長1940mの城壁・4つの城砦を設け、平和を築いてきました。
1667年の大震災による被害では町の多くが破壊されます。
1808年にフランス第一帝政ナポレオン・ボナパルト軍の進駐によりドゥブロヴニク共和国は廃され、「オーストリア=ハンガリー帝国」時代、第一次世界大戦後には「ユーゴスラビア王国」、第二世界大戦時代にはドイツ・イタリアの傀儡国家であった「クロアチア独立国」、戦後は「ユーゴスラビア社会主義連邦共和国」として東側陣営に入り、時代に翻弄されてきた歴史があります。
1991年、ユーゴスラビア崩壊に伴う独立戦争にて旧ユーゴスラビア軍・セルビア軍を砲撃を受け、旧市街の68パーセントが被害に。
1979年、「ドゥブロヴニク旧市街」として世界文化遺産登録。
ドゥブロヴニクの観光地図(マップ)
ドゥブロヴニクの主な観光スポットをプロットした観光地図(マップ)です。今回訪れたレストランの場所も載せています。
上記マップはドゥブロヴニク観光のマップ(Google Maps)に公開しています。
旅行計画を立てる際にご活用ください。
ピレ門 Pile Gate
旧市街の西側の入り口、ピレ門(Pile Gate)。
中世の時代は跳ね上げ橋で、重厚な鎖で入り口をしっかり閉じていた門。
中央にはドゥブロヴニクの守護聖人、聖ヴラホ。
左手にドゥブロヴニク旧市街の町を抱えている。
プラツァ通り Placa
ドゥブロヴニク旧市街の中心に東西に伸びるストラドゥン、通称プラツァ通り(Placa)。
プラツァ通りにはお土産屋さんやレストランが立ち並び、一日中活気に溢れています。
ピレ門側のオノフリオの大噴水(Velika Onofrijeva fontana)。
1438年にナポリの職人オノフリオにより造られた大噴水で、12km離れたドゥブロヴニク川から水を引っ張っているそう。
1667年の大地震で大きな被害を受けたものの、残った顔の彫刻からは組み上げられた水が流れ、観光客が水を補給する姿が見られます。
ルジャ広場 Luza Square
プラツァ通りの東側にあるルジャ広場(Luza Square)。
右から聖ヴラホ教会、中央がドゥブロヴニク大聖堂、左がアルセナル。
聖母被昇天大聖堂 Katedrala Uznesenja Marijina
聖母被昇天大聖堂(奥。手前は聖ヴラホ教会)。
13世紀のロマネスク様式の大聖堂に起源があり、1667年に起きた大地震後の1713年にバロック式で再建されました。
13世紀に建てられた大聖堂はイングランド王リチャード獅子王が第3回十字軍遠征の際に嵐で難破してロクルム島に漂着し、リチャード獅子王の寄付により造られたとの言い伝えが残ります。
「聖母被昇天」の宗教がが中央に配された主祭壇。
大理石で造られた祭壇は見ごたえあります。
別途20クーナで入場できる宝物室(撮影不可)ではドゥブロヴニクの守護聖人聖ヴラホの聖遺物を見学できます。
聖ヴラホ教会 Church of St Blaise
大聖堂と同じく18世紀(1715年)に建築されたバロック様式の聖ヴラホ教会(Church of St Blaise)。
主祭壇の中央にあるのはドブロブニクの守護聖人聖ヴラホの銀箔像。左手には1667年大震災前のドゥブロヴニクの街が掲げられている。
聖イグナチオ教会 Saint Ignatius Church
イエズス会の聖イグナチオ教会(Saint Ignatius Church)。
聖イグナチオの生涯を生涯を描いたフレスコ画は必見。
フランチェスコ会修道院 Franjevački samostan
フランチェスコ会修道院(Franjevački samostan)。
ロマネスク回廊は1360年の建築。
1317年以来現在も営業している薬局は「ヨーロッパ最古の薬局」とされています。
昔の薬棚の展示は興味深い(写真撮影は不可です)。
城壁 Wall of Dubrovnik
ドゥブロヴニク旧市街を囲う「ドゥブロヴニク城壁」4つの要塞のある城壁は全長1940メートル。
海の青さとオレンジ色の瓦屋根が美しい旧市街の街をさまざまな角度から望めます。
ミンチェタ要塞の見張り台から旧市街とアドリア海を見おろして。
旧港 Old Port
海運と製塩で栄えたドゥブロヴニクを象徴する港、旧港(Old Port)。
12世紀から13世紀にかけて強化された。
聖イヴァン要塞にある海洋博物館(Maritime Museum)では、ドゥブロヴニクが貿易を行っていた都市の一覧や歴史を閲覧できます。
スルジ山 Srđ
アドリア海とドゥブロヴニク旧市街を見おろす高さ412mの「スルジ山(Srđ)」。
旧市街を囲う城壁はもちろん、ロクルム島やグルージュ港まで一望できます。
旧市街の北側からスルジ山頂までロープウェイ(ケーブルカー)または徒歩でもアクセス可能。
スルジ山から望むドブロブニクのパノラマ&ケーブルカー(ロープウェイ)
レストラン
ドブロブニクではアドリア海で取れた海の幸はもちろん、イストラ半島の都市モトヴンで採れたトリュフを使った料理が有名。
Proto(プロト)
左上:タコのサラダ ダルマチアンスタイル、右上:ダルマチア産生ハムとオリーブ、左下:手長エビとイストゥラ半島産黒トリュフのフェットチーネ、右下:マリ・ストン風ムール貝
どのガイドブックにも掲載されているお店ということもあり、値段が高めですが、味は折り紙つき。特に黒トリュフのフェットチーネがおすすめ。
住所:Široka ul. 1, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 20 323 234
Restaurant Panorama(パノラマ)
ミートソースのラザニア、海老とズッキーニのリゾット。
眺望が売りのお店と思いきや、料理も美味しい。スルジ山のケーブルカーを利用する際にどうぞ。
住所:Srđ ul. 3, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 20 312 664
Kamenice(カメニツェ)
ストン産生牡蠣、ダルマチア風タコのサラダ。
近隣のアドリア海沿岸の町ストン産の生牡蠣をいただけます。
住所:Gundulićeva poljana 8, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 20 323 682
Konoba Ribar(コノバリバー)
エビのグリル、コウイカのイカスミリゾット。
城壁沿いの小ぢんまりとした路地にあるレストラン。
住所:Kneza Damjana Jude bb, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 95 519 9786
Posat(ポサト)
手長海老のグリル、海老とゴールデンソースのスパゲティ、生雲丹。
城壁外に位置するポサトは、ピアノの生演奏を聴きながらのお食事となりました。
住所:Ul. uz Posat 1, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 20 421 194
Gradskavana(グラドスカヴァナ)
ストン産生牡蠣、黒トリュフのクリームソースパスタ。
住所:Ul. Pred Dvorom 1, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 20 321 202
Dolce Vita(ドルチェ ヴィータ)
プラツァ通り北側にあるイタリアのジェラート屋さん。シングル11クーナ、ダブル30クーナ、トリプル29クーナ。
住所:Nalješkovićeva ul. 1A, 20000, Dubrovnik, Croatia
電話番号:+385 98 944 9951
青空市場・お土産
グンドゥリチェフ広場で午前中に開かれる青空市場。
旅行中のビタミン補給に適したフルーツを始めに、石鹸、ハンドクリーム、コースター、ブックマーカーなど手作りの小物が所狭しと並びます。
クロアチア国内で採れた原材料を使ったオリーブオイルやジャム、トリュフを取り扱うブランド「UJE」。黒トリュフの瓶をまとめ買い。トリュフを使った料理のレシピ(日本語訳入り)もおまけで付けてくれました。ドゥブロヴニクだけでなくスプリットやザグレブ、コルチュラなどにも店舗あり。
お土産を販売する露店。青空市場や聖イグナチオ教会の周辺といった人々が集う場所だけでなく、細い路地で出会うことも。
聖イヴァン要塞側の城壁入り口近くに裁縫をしながらお土産を販売する可愛いおばあちゃんがいました。
ラベンダーの刺繍が美しい小袋と、天使のクリスマスオーナメントを購入。
ラベンダー人形はお店によって作りが表情が違うので町歩きをしながら好みのお土産を探すのも楽しい。旅のお土産の定番マグネットも凝ったものが多く選ぶのに迷うほど。
ドゥブロヴニクで宿泊したホテル
「ドゥブロヴニク旧市街内のホテル ザ・プチチパレス」と、ピレ門近くの「ヒルトンドゥブロヴニクインペリアル」に宿泊しました。
宿泊記は別記事にまとめています。
ザ プチチパレス(ドゥブロヴニク旧市街ホテル)宿泊記|The Pucić Palace
ヒルトン インペリアル ドゥブロヴニク クラブフロア宿泊記|Hilton Imperial Dubrovnik
バニェビーチ Banje Beach
ドゥブロヴニク旧市街から最も近いビーチ、バニェビーチ(Banje Beach)にも足を運んでみました。旧市街の東にあるPloce Gateから徒歩4分。
透明度が高く綺麗なビーチ。ビーチクラブのパラソルとビーチベッドのレンタル可。フリースペースもあるのでタオルを持ってくればレンタルせずにタオルでくつろげます。
ドゥブロヴニクの場所・行き方・アクセス
日本からクロアチア各都市への直行便はなし。ヨーロッパや中東の各都市で乗り換えが必要となり、直接ドゥブロヴニクへ入るか、首都ザグレブ経由でドゥブロヴニクへ行くかとなります。ザグレブを経由してクロアチア航空国内線でドゥブロヴニクに入る方が航空券が安価です。
ザグレブからドゥブロヴニクまで
首都ザグレブからドゥブロヴニクまでの行き方は飛行機(クロアチア航空国内線、所要時間約1時間)と長距離バス(所要時間8時間30分〜13時間)があります。詳細は下記記事にまとめています。
クロアチア航空 ザグレブ→ドゥブロヴニク ビジネスクラス搭乗記
ドゥブロヴニク観光 紺碧とテラコッタの美しい街(クロアチア、世界遺産)
ドゥブロヴニク空港から旧市街まで
ドゥブロヴニク空港から世界遺産のドゥブロヴニク旧市街までは直線距離で約15km。ドゥブロヴニク空港と旧市街(ピレ門前)を結ぶ空港シャトルバスが出ており、料金は1人40クーナ、所要時間約30分です。
バスチケットの購入は到着ゲートにある窓口はもちろん、券売機でも可。
空港から旧市街へ向かう場合は、空いていれば左側座席がおすすめ。キラキラ輝くアドリア海、徐々に姿を現す旧市街をいち早く見ることができるでしょう。
旧市街からグルージュ港まで
旧市街からグルージュ港までは路線バスが通っています。グルージュ港を通る路線番号は「1A、1B、3、8」。バスの運賃は窓口で購入すると12クーナ、運転手から購入すると15クーナです。ピレ門前にチケット売り場およびバスターミナルがあります。
ドゥブロヴニクからフヴァル行きの船についての詳細は下記記事をどうぞ。
おわりに
過去にヨーロッパの国および都市を観光した中でも、「人と自然が作りあげた町の美しさ」は突出している感があります。
二十数年前まで東側陣営だったことも相まってか、日本からドゥブロヴニク(およびクロアチア)までは直行便がなく、日本人の認知度はイタリアの各都市と比べるとまだまだ低い印象にあります。
スタジオジブリの『紅の豚』や『魔女の宅急便』のモデルともインスピレーションを得た地ともいわれるバックグラウンド、そしてこの世のものとは思えないほどに美しい景色。クロアチア政府観光局の力の入れようによっては、数年後には今よりもさらに混雑してゆっくり観光できないほどの可能性を感じました。
今回訪れたのはハイシーズンの8月。次を訪れる機会があればイタリアのバーリからグルージュ港にフェリーで入港するプランで再訪してみたいです。
クロアチア航空 ザグレブ→ドブロブニク ビジネスクラス搭乗記
スルジ山から望むドブロブニクのパノラマ&ケーブルカー(ロープウェイ)
ドブロブニク旧市街を囲む城壁を一周・ロヴリイェナツ要塞
ザ プチチパレス(ドゥブロヴニク旧市街ホテル)宿泊記|The Pucić Palace
ヒルトン インペリアル ドゥブロヴニク クラブフロア宿泊記|Hilton Imperial Dubrovnik
ドブロブニクからフヴァル島へ高速フェリーで移動
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