13世紀以降にリトアニア大公国として発展し、15世紀にはバルト海から黒海に及ぶ国土を保有していたリトアニア。
バルト三国で唯一カトリック教徒が大多数を占める国の首都、ヴィリニュス (Vilnius)へ。
リトアニア ヴィリニュス観光の見どころ・旅行ガイドを写真を交えてまとめます。
リトアニア ヴィリニュス Need to know
ベストシーズン:May to Sep
通貨:ユーロ
標準時:UTC+2(日本から-7時間)
ヴィリニュス観光でしたいこと Besto things to do in Vilnius
ゲディミナス城を訪れる
かつて王宮の東側にある小高い丘の上に建っていたゲディミナス城(Gedimino Pillis)。
13世紀、トゥラカイ城から狩りを訪れたリトアニア大公ゲディミナス公がこの地に野営。
その際、不思議な夢を見たことによりこの場所に城を築いたことが、ヴィリニュスの歴史の夜明けとなります。
現在は城壁跡とゲディミナス塔が残るのみ。
塔の展望台には上ることができ、屋上からはヴィリニュスの旧市街や大聖堂、3つの十字架の丘、聖ペテロ&パウロ教会を望めます。
塔の内部には、1989年8月23日のソ連からの独立運動「バルトの道(TheBalticWay)」の資料や当時の写真・映像の展示も。
約200万人が手を繋ぎ、タリン、リガ、ヴィリニュスの約600kmを結んだ独立運動です。
ゲディミナスの塔の頂上には、リトアニアの三色旗が町を見守るように風になびいています。
大聖堂 アルキカテドゥラを訪れる
王宮の隣、カテドゥロス広場に面する大聖堂アルキカテドゥラ。
元の建物は14世紀に建築され、現在の姿に大改築されたのは18世紀に入ってから。
ギリシア神殿のような正面ファサードの柱が特徴的です。
大聖堂の内部にある聖カジミエルの礼拝所。
リトアニアの守護聖人のカジミエラス(Kazimieras)の遺骸が安置されており、周囲に描かれた絵画には死後から120年後に棺を開けた際にも遺骸に変化がなかったという伝説が描かれています。
礼拝所の正面にある聖カジミエルの聖画。
3つ目の手は画家が誤って描いてしまったもの。
画家が何度消しても、現れてしまったという逸話が残っています。
聖ペテロ&パウロ教会
ヴィリニュス旧市街からネリス川沿いを東に進むと現れる、聖ペテロ&パウロ教会。
バロック建築の傑作のひとつとされる教会は、設計士・画家・彫刻家をはるばるイタリアから呼び寄せて建築。
彼らは聖ペテロ&パウロ教会だけでなく、パカイ家の邸宅(現 ホテル・パカイ)やトゥラカイのパジャイスリス修道院も手がけています。
聖ペテロ&パウロ教会の内部。
思わず息を飲む、2,000以上に及ぶ繊細な内部彫刻。
同じものがどれひとつとしてないそうです。
聖アンナ教会
16世紀に築かれたゴシック様式の教会、聖アンナ教会。
燃えさかる火炎のような装飾が印象的な、フランボワイアン・ゴシック様式の傑作です。
赤煉瓦の外壁はとてもユニーク。
» ヴィリニュス 聖アンナ教会 St. Anne’s Church Vilnius
ヴィリニュス 聖アンナ教会 St. Anne’s Church Vilnius
ベルナルディン教会
聖アンナ教会の裏手に調和するようにして建つ、ベルナルディン教会。
15世紀にアッシジの聖フランシスコ会が建てたもので、16世紀に現在の形に再建。
名前はシエナの聖ベルナルディーノに捧げられていることに由来しています。
聖アンナ教会と同様に煉瓦ゴシック様式ではありますが、正面上部のファサードが異なるために、かなり印象が変わります。
木製祭壇の上部にあるフレスコ画は16世紀のもの。
聖カジミエル教会
リトアニアの守護聖人カジミエルを奉る、聖カジミエル教会。
17世紀初頭に建築されるも、ロシア・ポーランド戦争で焼失。
18世紀に現在のバロック式で再建されるものの、帝政ロシア時代にロシア正教、ナチス・ドイツ占領下にはプロテスタントへ改宗。
挙げ句の果てにソ連時代には無神論博物館になる…など、敬虔なカトリック教徒が多いリトアニアの方にとっては忘れ得ぬ記憶と結びついた建造物なのではないでしょうか。
聖霊教会
薄ピンクのバロック様式の外観が印象的な、ロシア正教会の聖霊教会。
ヘルシンキやタリンにある正教会と比較すると、正教会らしい玉ねぎ型のドームはなく、金色のクロスも控えめ。
教会の内部には14世紀に殉死した聖職者の遺体が3体並んでおり、厳かな雰囲気が漂っています。
ウジュピス共和国へ国境超え?
1998年、ヴィリニュスの由来となったヴィルネ川の東にある地域が独立宣言。
未承認国家のウジュピス共和国には、どこか時空が歪んだようなゆったりとした、かつアーティスティックな空気が流れています。
» 未承認国家 ウジュピス共和国(リトアニア)|Užupis
旧ユダヤ人居住街区を歩く
戦前はヨーロッパの中でも多くのユダヤ人が住んでいたヴィリニュス 。
ナチスドイツにおいてはユダヤ人街区がゲットーとなり、多くの人々が強制収容所へ。
戦後、ソ連の占領下においては徹底的に破壊されてしまったため、当時の面影はほとんどありません。
目にはっきりと見える面影はなくとも、路地裏に流れる独特の空気感にある種の重さを感じずにはいられませんでした。
» かつてヴィリニュスにあったユダヤ人街区・ゲットーの通りを歩く(リトアニア)
かつてヴィリニュスにあったユダヤ人街区・ゲットーの通りを歩く(リトアニア)
夜明けの門
ヴィリニュス旧市街を囲っていた城壁にあった9つの門のうち、唯一現存している夜明けの門。
夜明けの門の上部にはリトアニアの国章が見えます。
ソ連時代にはこの場所のみでしか見ることができなかったものです。
旧市街側の小さな礼拝所にある、聖母マリアのイコン。
トゥラカイへ半日とりっぷ
リトアニア大公国時代、一時的に都が置かれていた湖畔の町トゥラカイ 。
静寂に包まれた湖畔を散策しつつ、湖の孤島に建つお城を見学。
観光の後はカライメ族の郷土料理キビナイをいただきましょう。
お土産にリネン探し
エストニアとラトビアがふんわり暖かいミトンなら、リトアニアはさらっとした肌触りのリネン。
タオル、エプロン、コースターなど素敵なアイテムがたくさん揃います。
お値段もお手頃で、お土産にもぴったりです。
写真のお店はLINEN TALES。
ヴィリニュス旧市街に2店舗あります。
» リトアニア旅行のお土産にリネンはいかが?LINEN TALES
リトアニア旅行のお土産にリネンはいかが?LINEN TALES
» バルト三国のときめくお土産(エストニア、ラトビア、リトアニア)
バルト三国のときめくお土産(エストニア、ラトビア、リトアニア)
ヴィリニュスの食事を楽しむ
» ヴィリニュスで食べた美味しいグルメ レストラン|Where To Eat In Vilnius(リトアニア)
リトアニア ヴィリニュスで食べた美味しいグルメ レストラン|Where to eat in Vilnius, Lithuania
ヴィリニュスに宿泊・滞在する Where to stay
リトアニア ヴィリニュス観光の地図 Map
ヴィリニュス空港のアクセス
ヴィリニュス旧市街とヴィリニュス空港のアクセス方法は下記リンクをご参照ください。
リトアニア ヴィリニュス空港からヴィリニュス市内の行き方まとめ|How to get to Vilnius Airport, Lithuania
リトアニア ヴィリニュス国際空港のビジネスラウンジ|Business Lounge, Vilnius Airport
シャウレイへの行き方
ラトビア・リガからシャウレイへのアクセス、十字架の丘については下記記事をどうぞ。
ラトビアのリガからリトアニアのシャウレイへバスで移動する|Rīga to Šiauliai by Bus
シャウレイ十字架の丘 リトアニア Kryžių kalnas, Šiauliai, Lithuania
ヴィリニュスのPhotobook
Amazon Kindleで旅の写真集を出版しました。
定額読み放題サービスの「Kindle Unlmited」で読むことができます。
Pinterestでブックマーク保存 ↓