札幌中島公園に隣接する老舗ホテル、札幌パークホテル(Sapporo Park Hotel)のホテル宿泊記です。
札幌パークホテル Sapporo Park Hotel
札幌中心部にありながらも、季節の移ろいを間近に感じられる札幌中島公園。
ソメイヨシノのアーチの先に顔をのぞかせるのは、札幌パークホテル(Sapporo Park Hotel)です。
東京五輪が開催された1964年に「札幌ホテル三愛」として開業。
その後札幌パークホテルとしてリブランド。
昭和天皇、上皇上皇后両陛下がご宿泊されたこともあり、札幌を代表する老舗ホテルのひとつです。
札幌冬季五輪誘致のためには札幌にも「国際的水準のホテル」が必要として、当時の札幌市長が株式会社リコーの創業者に働きかけて開業にこぎつけたという歴史があります。
この一連の動き、デジャビュ…と思いきや、いかにも。
1928年に札幌を訪れた秩父宮殿下の「札幌に冬季五輪を開催するために本格的な洋式ホテルとジャンプ競技場を建てたら」という一言がきっかけとなり、1934年に開業した札幌グランドホテル(Sapporo Grand Hotel)。
開業までの経緯が瓜二つです。
札幌パークホテルはその札幌グランドホテルと同じ、グランビスタ ホテル&リゾートが運営しています。
補足として、札幌パークホテルは、ヒルトンホテルズ&リゾーツと提携した上で建て替え、2023年に「ヒルトン札幌パークホテル」として生まれ変わる予定でしたが、計画白紙になっています。
立地は中島公園の東側。
メインエントランスを出て30秒も歩けば、中島公園の敷地内に。
地下鉄南北線「中島公園駅」3番出口徒歩約1分。
すすきのエリアまで徒歩約6分。
ルームキーはカードタイプではありません。
ホテル名の刻印が入った皮素材のキーホルダーが良い塩梅で味を出しており、これはこれで素敵ですね。
スーペリアクイーンダブル Superior Queen Double Room
宿泊する客室はスーペリアクイーンダブル(Superior Queen Double Room)。
客室の広さは24㎡。
フロアは8階。
西側の中島公園ビューのお部屋です。
ベッドルーム
建物の歴史は長いですが、その中で何度かリノベーションされているため、一定の清潔感は感じられます。
ベッドのマットレスはかなり硬め。
好みが分かれそうです。
札幌パークホテルの魅力、客室から望む中島公園の景色。
早朝に撮影。
正面に静寂の中島公園、奥には藻岩山。
右手には幌見峠、旭山記念公園。
右手奥に雪化粧を残す山は、左から神威岳、烏帽子岳、百松沢山。
プレミアホテル中島公園札幌の奥に、夕陽と手稲山。
夕刻に南側を望む。
山肌を薔薇色に染めるのは、風不死岳と恵庭岳。
あの山麓にはカルデラ湖の支笏湖があります。
札幌市内のホテルでは指折りの眺望。
春夏秋冬、季節ごとにさまざまな表情を見せてくれそうです。
特に人気がある時期は、紅葉。
サイドテーブルのスイッチは、時代を感じさせてくれます。
コンセントはサイドテーブルの下部に。
ラゲッジスペースの下の引き出しには、ナイトウェアとバスローブが収納されています。
胸元には可愛らしいライラックの刺繍。
無料のミネラルウォーターが2本。
コーヒーマシンはネスプレッソです。
煎茶、ほうじ茶、ブルーベリーティーのティーバッグ、ネスプレッソのカプセルは2つ用意があります。
除菌スプレーは100%天然成分由来。
こちらのホテルの客室にはセキュリティボックスがないようです。
バスルーム
バスルームとトイレ。
古い建物ではありますが、水周りは清潔感が感じられ、水やお湯の出も良かったです。
建物の外壁を思わせる、青いタイルが素敵です。
バスタブがあるのでお湯に浸かれます。
アメニティ
アメニティ類。
ラベンダーの香りのバスソルトもあります。
朝食 Breakfast
朝食は、1Fの「テラスレストラン ピアレ」にて洋定食、または最上階「日本料理 なだ万雅殿」にて和定食をいただけます。
今回は、なだ万雅殿でいただきます。
和定食の、なだ万雅殿 朝食。
ご飯は白米または茶粥から選べます。
中島公園の景色を眺めながら頬張る朝食は、格別です。
テラスレストラン ピアレ
1Fのテラスレストラン ピアレでは、ランチをいただきました。
こだわりのオムライスセットが良かったです。
トロトロの卵は、千歳市「はるか農園」の平飼い卵を使用。
レストランの入り口では、ホテルメイドのパン・スイーツを販売しています。
運営会社のグランビスタ&リゾートでは、札幌市西区小別沢に自社農園の「グランビスタファーム」を保有しており、そちらで採れた無農薬・自然栽培の野菜はホテルのパンにも使用されています。
写真は「ほおずきジャムのパン」と「ホワイトアスパラガスと白ソーセージのキューブパン」。
どちらも美味しく、満足度が高いです。
スイーツも購入してみました。
「桜パイシュー」と「ハスカップのケーキ」。
その他館内施設
1Fエレベーターホールのイタリア産大理石。
こちらは開業当時の姿をそのまま残しているそうです。
外壁には、有田焼の青磁タイル。
一枚一枚色味が異なっていて素敵。
1Fロビーの照明は、イスラエルの照明デザイナーの作品。
札幌パークホテルの場所・行き方・アクセス
地下鉄南北線「中島公園駅」3番出口徒歩約1分
すすきのエリアまで徒歩約6分
ホテルの敷地内には札幌のシェアサイクル「ポロクル」のポート(専用駐輪場)があるため、お天気の良い日は電動自転車に乗るのもおすすめです。
感想・総評
中島公園側の眺望は、とにかく素晴らしい。
今回は桜が咲く春の宿泊となりましたが、秋の紅葉シーズンは彩り鮮やかな風景を独り占めできます。
ホテルの滞在体験については、良くも悪くも「日本的なホテル」といった印象。
ホテルのアピールポイントであるはずの「眺望」や「庭園」についての質問に、1Fレセプションのスタッフさんたちが回答できないのは、非常にもったいない。
他のホテルが羨むほどの魅力があるにもかかわらず、その魅力を100%活かしきれているとは思えません。
札幌パークホテルでとりわけ良かったのは「客室の眺望」「なだ万の朝食」「ベーカリーのパン」。
眺望は札幌市内で滞在したホテルの中でも、最高峰です。
住所:〒064-8589 北海道札幌市中央区南10条西3丁目1-1
電話番号:011-511-3131
チェックイン:14:00〜
チェックアウト:〜11:00